AIが好みの商品をオススメ。Googleショッピングでスタート

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レビューサイトの中身も取り込むGoogleショッピング
Image: Google

Webメディアやレビューサイトには打撃になる可能性も。

TVやコンピューターを買おうかなってとき、何を参考にされてるでしょうか。身近な人に聞いてみたり、SNSや掲示板でクチコミを調べたりする人もいれば、Amazonでレビューを読みまくる人もいるし、店頭に行って目についたものを買う人もいるでしょう。またはGoogleで検索して、ショッピングのタブを開く人もいるかと思います。

そのGoogleショッピングが今、レビューブログやQ&Aサイトを取り込んでAI処理して、お買い物のリコメンデーションをしようとしています。ユーザーの行動データも使って、よりパーソナライズしていく方向です。

いろんなサイトの中身を商品検索に反映

Googleショッピングのアップデートは米国が対象で、10月15日からロールアウトが始まりました。見た目はこんな感じになってます。

GIF: Google

たとえば「米国北西部でのスキーで使える冬用ジャケット」で検索すると、まず冬用ジャケットの選び方がAIによる要約として表示されます。その下に普通のショッピング検索結果、つまりジャケットのメーカーやアウトドアショップから持ってきたお勧めの商品リストが続きます。

さらに、その検索結果生成に使われた商品レビューサイトから抽出したテキストとか、YouTube動画のリストも出てきます。生成に使われるサイトは、家電量販店Best Buy上のレビューだったり、もっと小規模なレビューブログだったりします。

またGoogleショッピングのページトップには「Deals」(お買い得)の項目も追加され、価格比較や価格トラッキング機能が搭載されます。またこのアップデートで検索結果からスポンサー広告がなくなるのでは?と心配になった奇特な方も大丈夫、広告表示部分もAI要約の上にちゃんと残ります。

ちなみに、テキストリンクを押すとサードパーティの商品ブログやお買い物ガイドサイトに移動しますが、検索結果のメインの画像を押すと商品ページに直接飛びます。これはユーザーにとっては便利ですが、アフィリエイトリンクをメインの収入源としているブログやWebサイトにとっては複雑です。というのは、ショッピングしたい人がそのブログまで来てくれるならいいんですが、Googleショッピングから直接商品ページに行っちゃうと、ブログのアフィリエイト収入の機会がなくなっちゃうんです。

ユーザーの行動に合わせたオススメも

Googleとしては、Googleショッピングは買い物のときに単発で使うというより、継続的に訪れるサイトにしたいと考えているようです。ユーザーのGoogleアカウント全体での行動を反映して、パーソナライズされたショッピングフィードも生成されていきます。パーソナライズに抵抗がある人は、設定でオフにするのも可能です。

Google検索にAI Overviewが入った今、ショッピングにも生成AIを、という流れは必然です。検索のAI Overviewでは、検索ワードに対するざっくりした回答をAIが生成し、その情報源となったリンクを提示しています。オンラインメディアではAI Overviewに対し賛否両論ありますが、メディアの姿勢はGoogleがそのメディアに対しお金を払っているかどうかで変わることが多いようです。

Google分割案を横目に、AI推しは続く

Googleショッピングには今までにもいくつかAI機能が実装されていて、去年は同じ服が体型によってどう違って見えるかがわかる機能が追加されました。またGoogleフォトアプリやChromeブラウザでは、Googleレンズを使って写真に写る商品の価格を調べられるようになってます。

今Googleには反トラスト法違反の判決が出ていて、米国司法省はAndroid部門とChrome部門の分離を提案してるし、AI要約はGoogleの検索における独占的地位の乱用じゃないかと指摘する代議士もいます。それでもGoogleは、まだまだそのAIを各サービスにプッシュしていくようです。

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