3点セットの圧倒的臨場感。パイオニアが、本気のゲーミングスピーカーを出してきた #TGS2024
東京ゲームショウ2024のPioneer(パイオニア)ブース。
あまりゲームのイメージがないパイオニアさんがなぜここに?と思ってのぞいてみると、感動的なゲーム向けサウンドシステムをこしらえていらっしゃいました!
フロントスピーカー、サブウーファー、そして首にかけるネックスピーカーの3点セット。モリモリな内容に「一体どんなゲーム体験を演出してくれるんだ??」と高まる期待。
これはもう説明するより試せってことで、エースコンバットのデモ映像を、3点がセッティングされた環境で体験します。
360度を取り囲む、圧倒的臨場感
開始早々、自分を取り囲む音の臨場感に圧倒されます。
「何これ、俺、飛んでる!?」
正気に戻り、じっくりと体験を味わっていくと、この機器の凄さが徐々に明らかになっていきました。
まず、1番特徴的なのが、リアサウンドエンハンサーと呼ばれる、首掛け式のスピーカー。
一見ネコ耳カチューシャにも見えるデザインですが、耳のすぐ下、若干後ろあたりにスピーカーが配置され、後方の音の再現がすごいです。
デモ動画を試聴してみると、戦闘機の後部に積まれたジェットエンジンが、自分のすぐ後ろでゴォオオオっと火を吹いている音が聞こえてきます。
別の戦闘機が自分の横を通り過ぎる音も、なんともリアル。後ろから徐々に迫って来て、追い抜いていく音が的確に表現されています。
そして、前方から聞こえてくるのは、味方からの通信です。これはフロントスピーカーがいい仕事をしてくれて、まるでコックピットにいるような臨場感。
モニターの下に置けるほどの小型サイズながら、3セットのなかでも中心的な存在のスピーカーです。
フロントスピーカーの前面にはLEDが施されていて、音の方向や対象物との距離が視覚的に表現されるという、ゲーミングを意識した仕様も面白い。
そして最後に、横に配置したサブウーファー。お願いして、音量をマックスまで上げてもらい体験してみましたが、爆発音等の重低音が響いた時に、とにかく真価を発揮します。
344 × 255 mmとそれなりに大きさはあるのですが、低振動化が実現され、デスクに置いていてもあまり揺れを感じません。
ヘッドフォンとは違う、新しいゲーミングサウンドの選択肢
ゲーミングのオーディオといえば、ヘッドフォンが定番であることは承知しています。
しかし、このオーディオセットはゲーミングの新しい選択肢として十分にあり得るのではないか、と感じました。3つのオーディオがそれぞれちゃんと役割をこなし、スピーカーだからこそ生まれる360度音に囲まれる体験は、本格的な"ここにいる感"を作り出します。
『エースコンバット』のような戦闘機アクションも相性いいですが、これFPSとかやったら相当楽しめるのでは。
スピーカーであることの利点
また、長時間ヘッドフォンつけているの、きついと感じたことないですか? 自分はメガネをしてプレイすることも多いので、自分に合ったヘッドフォンを探さないと、メガネの耳にかかる部分が食い込んで、痛くなることがあるんです。
でもこれならその心配はありません。しかもかなり軽いから、長時間プレイでも疲れなさそう。
あと気になるのは、防音や部屋の広さが確保できない住宅事情で、このセットを組んでうるさくないのか、という点。
騒音のある会場における個人的な感想にはなってしまいますが、このサウンドシステムに囲まれている状態と、それを横から見守る状態で、聞こえる音の大きさがだいぶ違うように感じました。
スピーカーたちがプレイヤーの方向を向いた設計になっているため、本人には大きな音に感じられますが、横にいる人にはそこまでうるさいという印象を与えないのかも。
ちなみに、首にかけるサウンドエンハンサーにはマイクも付いているのですが、できるだけスピーカーの音を拾わないように設計されているそうです。
発売は12月中旬。価格は3つ合わせて10万円ほどになるかもしれないとのこと。
バラ売りも行われる予定です。ゲーム体験を大幅に変えてしまうポテンシャルを持ったセットなので、さらなる没入感を求める人には検討の価値がある商品だと思います。
小さいスピーカー
ちなみにパイオニアブースでは、Switch等のデバイスに装着して使えるポータブルゲーミングスピーカーも同時に展示されていました。自宅など、音を出してプレイしたい人に、より良い音質と臨場感を求めるならありかもと思えるちょっとしたアイテムです。
これら、今回パイオニアが新たに投入したゲーミングスピーカーたちは、「SOUND TECTOR」シリーズと呼ばれます。パイオニアの、ゲーム領域へのさらなる今後の展開に期待したいです。
09/28 10:00
GIZMODO