Gmailに搭載されたAI機能。メール作成のサポートになるか?

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Image: Google

こうやって活用すればいいんだ〜!

生成人工知能はあっという間に広がり、学術論文学生のエッセイ、デジタル電子書籍、警察の報告書、技術ブログ、他にも多くの場所に浸透しつつあります。

今では上手なプロンプトさえあれば、どんなトピックでも数秒で数千語を生成できるようになったAI。そんな中Google(グーグル)は、ユーザーがAIをいつも使っているツールで使えるようにと、GmailやGoogleドキュメントなどにGeminiチャットボットを活用した執筆ツールを追加しました。

現時点では、この機能はGoogle Workspaceを利用している場合、またはGoogle One AIプレミアムプランに登録している場合にのみ利用可能です。でも、将来的には個人アカウントでも使えるようになるかもしれないですね。では、Geminiがどこに表示され、どのように使用でき、どのような方法で効果的に活用できるかを説明していきます。

Gmail

AIって実は数年前からGmailに存在しています。スマートリプライやスマートコンポーズなどの機能で使用されてきましたが、Geminiの追加で文章作成で新たなレベルに達したといってもいいかもしれません。

ウェブ上のGmailで新しいメールを作成し始めると、下部のツールバーに星マークの付いた小さなペンが表示されます。これをクリックすると、メール全体に対するプロンプトを入力できます。プロンプトが詳細であるほど、出来上がりは良くなります。

Geminiが書いてくれた文章に対して、親指でGoodかBadの評価ができます。「Insert」をクリックして文章を入れた後、自分で編集を加えられます。または下にある「Refine」ボタンをクリックして、変更を加えることもできます。文章を短縮したり、内容をさらに詳しく書いたり、もっと丁寧な言葉遣いにしたりすることができます。

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Screenshot: Gizmodo

文章をRefine(調整)するオプションは、自分で作ったメールの文章にも使用できます。同じように、ペンのアイコンをクリックするだけ。

私もやってみたんですが、自分が書いたメール、特に長いメールをもうちょっと短く簡潔にしたいときに便利だと感じました。ただし、重要な点を見落としていないか、ダブルチェックする必要があります。

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Screenshot: Gizmodo

私がテストでやってみたプロンプトの1つは、「Gizmodoの編集者に、素晴らしいサイトであるという称賛と10年以上愛読しているファンであることを伝える」というもの。

ある程度まではいい感じでしたが、ちょっと堅苦しくてつまらない文章でした。例えていうなら、100万通のお礼状や感謝の手紙を凝縮して平均化したような結果ですね。でも、もちろんそれこそがAIの仕組みなんですけどね。

Geminiは、Gmailのメールスレッドの上部に「このメールを要約する」ボタンとしても登場します。また、Geminiボタンで、メールスレッドからアクション可能な項目をリストアップすることもできます。これは実はうまい感じに機能していて、役に立つと感じました。でも、メールの重要度が低く、細かい点を1つか2つ見逃しても大丈夫だということが前提ですね。

Googleドキュメント

現時点でGeminiが入ったGoogleドキュメントでは、空白のドキュメントを作成するとすぐに上部に「文章の作成を手伝う」というプロンプトが表示されます。これをクリックして文章を生成するためのプロンプトを入力します。小説の冒頭の章、会議の議題、DNAが体内でどのように機能するかの説明など、なんでも生成可能です。

Gemini AIボタン(星印の付いた小さな青いペン)は、コメントや絵文字ボタンのすぐ隣にあって、書いている間ずっとついてきます。なので生成文章を好きなときにすぐ挿入できます。またページ上にもうある文章と同じスタイルや口調に合わせて書くように指示もできます。

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Screenshot: Gizmodo

どんな文章を作ってくれるかと言うと、Gemini、ChatGPT、Copilotで出てくるのと同じで、一般的な差し障りのないものでした。私が「ツイン・ピークス、ウエストワールド、レフトオーバーズ、推定無罪の長所を融合したテレビ番組のピッチを書いて」とお願いしてみると、よくある「複雑な登場人物」、「悲劇的な過去」、そして「何かがちょっとおかしい小さな町」が登場するお話でした。

Gmailと同様、Googleドキュメントで一番役に立つのは、要約と書き直し機能です。AIペンボタンをクリックする前にテキストを選択して調整させることができます。また、Gemini星ボタン(右上)で文書の要約をしてもらったり、特定の段落を別に言い換えたり、すでに書いた内容に沿って新しいアイデアを出してもらうこともできます。

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Screenshot: Gizmodo

ライター業の人たちにとって、文章の小さな部分をスピーディーに書き直したり、言い換えたりするオプションがあるのはすごく便利です。言うなればパワーアップした類語辞典のようなもの。しかし、大きな段落を生成する場合、平凡で印象に残らないような文章が得意なので、それ以上を求めている方には使い勝手がよくないかもしれません。しかも、間違いだらけの可能性も気をつけたい点です。

個人的には生成AIに新しい文章を書いてもらうよりも、自分で書いて調べたほうがいい気がしています。要約や新しいアイデアを生み出すときこそ活躍してくれる機能だと思います。つまり、ライターの代替というよりは、ライティングアシスタントとしての役割ってことですね。

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