最強・無料のカメラアプリ、ついにGoogle Pixelにも対応

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Image: Blackmagic Design

去年のiPhone 15シリーズ発表時に、映像機器メーカー・Blackmagic Designから発表された撮影アプリ、「Blackmagic Camera」。そのAndroid版がリリースされました。対応機種はGoogle PixelGalxyシリーズのハイエンド機。

プロ撮影のハードルを下げたBlackmagic

もともとBlackmagic Designはオーストラリアの映像機器メーカー。カメラや編集機器、そしてハリウッドでも使用されている編集ソフト、DaVinci Resolveなどをリリースしていることで有名ですが、何より特徴的なのは、機材の値段が相場より大幅に安いところです。

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Image: Blackmagic Design

その期待を裏切らず、同社から登場したカメラアプリ、Blackmagic Cameraはなんと無料

スマートフォンのサードパーティー製撮影アプリは相場的には数百円から数千円。ライバルとなる撮影アプリ、FiLMiC Proは現在年間サブスクで5,700円。Blackmagic CameraとFiLMiC Proは機能的にはほぼ変わらないものの、値段に大きな差があります。

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Image: FiLMiC Pro

FiLMiC Proは”FiLMiC Log”という専用のLog(あとから詳細なカラー調整が可能なファイル形式)で撮影が可能なのが大きなメリットでした。ですが、iPhone 15 Proシリーズから”Apple Log"にて撮影出来るようになったことで、FiLMiC Proを持っていない人でもLog撮影が出来るようになり、無料のBlackmagic CamaraとiPhone 15 Proシリーズの組み合わせで、iPhoneによるハイクオリティな撮影への敷居が以前よりガクッと下がった節があります。

加えて、Blackmagic Cameraはお手持ちの動画編集アプリ、DaVinci Resolveと連動することで、撮影した素材を自動でクラウド(Blackmagic Cloud)にアップロードし、編集することができます。

実際に使ってみた

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Pixel 7 ProにBeastgrip Pro、同社のコールドシュー、58mmフィルターマウントとNiSiの可変ND True Color ND Vario 58mmと同径のSwift ND16を装着しています。
撮影: 山﨑拓実

主なiOS版との違いはApple Log&ProResで撮影出来るか否かと、レンズの選択項目。それ以外の設定項目はほぼ一緒です。

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レンズの選択項目はそれぞれのスマートフォンに最適化されています。
撮影: 山﨑拓実

なんだ、「Apple Logで撮影出来ないなら意味ないじゃん」と思ったそこのあなた。うんまあ確かに。Apple Logの撮影素材としての優秀さは、シネマカメラのLog素材に引けを取りません。iPhoneをメインカメラとして撮影してきた自分としてこれは声を大にして言いたい。

しかし、細かな設定が出来るということは、違うスマートフォン間で設定を共通化することが出来るということなんです。 なのでGalaxyとPixel、そしてiPhoneで撮影をしたとしても、色温度やレンズミリ数、フレームレート、そしてシャッタースピードをそろえることができます。また、アプリも無料なので、経費などを気にすることなどありません。

その上、前述した通り、お手持ちのDaVinci ResolveやBlackmagic Cloudといったアプリケーションと連動することも可能です。

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Beasrgrip Proなどのユニバーサルリグであればフィルターなども装着できます。
撮影: 山﨑拓実

今まで以上にスマートフォンによる映像制作が身近になってきていますが、Blackmagic Designという大手の映像機器メーカーが積極的にスマートフォンによる映像制作に参入するのはワクワクしますね。

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