ARグラス用のスマホ? いえいえ、これスマホじゃないんです

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Image: XREAL

Spacetop G1のような、ARグラスで目の前にスクリーンを映し出し、PCの代わりになってしまうような製品も登場している昨今。

そんな変化の波が押し寄せている市場に、ARグラスメーカーXREALが、スマホに似た"何か"を投入しました。

ハイブリッドなARグラス

このデバイスでは、通常のAndroidアプリが使えて、写真やビデオも撮影できます。しかも、5000万画素のカメラが2つも付いているんです。見た目はスマホのようですが、これ、実はスマホではないんです。

機種の名前は「XREAL Beam Pro」。XREALが2023年に発売した「XREAL Beam」の後継機種に当たります。XREALが提供する最新のAir 2 ProやAir 2 UltraなどのARグラスで、いつも使うようなアプリを利用できるようになるんです。

2K/6.5インチのLCDタッチディスプレイを搭載。毎日使うスマートフォンにあまりに似ているデザインだから、「新しいスマホが出たの?」と思ってしまいそうなところですが、どちらかというと超小型タブレットといった方が近いかもしれません。Android 14をベースにし、ホーム画面はAndroidユーザーにはなじみのある感じ。XREALのNebulaOSによって、2Dのアプリが変換されて、目の前に広がります。

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Image: XREAL

ARグラスは、多くの企業が試行錯誤を繰り返していて、まだまだ成長途中の領域です。XREALのグラスは、外にもしていける(!?)ようなデザインでクールな印象。ストリーミング体験に重きを置く人に、いいアイテムになるんじゃないでしょうか。

Netflixやその他のストリーミングサービス、Xbox Game Passといったゲームストリーミングサービスをサポートしています。最大27Wの急速充電を受け入れるUSB-Cポートと、グラスを接続するためのもう1つのUSB-Cポートが付いています。

NebulaOSは、2Dアプリを3D環境で使えるように変換し、頭の回転や傾きに対応する3DoF、または奥行きも含んだ6DoFで動作します。グラス上に映ったアプリは、Beam Pro上で直接タッチで操作できたり、Vision Proのようにジェスチャーで操作できたりします。

比較的リーズナブルだけど

比較的低解像度のディスプレイと、ポートの数からもわかるように、ARグラスと一緒に使用することが前提です。Qualcomm Snapdragon Spatial Companionプロセッサーを搭載し、NvidiaのCloudXRプラットフォームが、ARアプリの動作をオフデバイスでサポートします。

価格はメモリ6GB/ストレージ128GBのモデルが3万2980円。メモリ8GB/ストレージ256GBのモデルが3万9800円で、いずれもWi-Fi 6をサポートしています。将来的には5Gにも対応するみたい。

装備された2つのカメラで、「空間ビデオ」を撮影できます。Apple Vision ProやiPhone 15で話題になったあれです。1,080p、60FPSでの撮影ができます。ちなみにiPhone 15 Proは、同じ解像度で30FPSのSDRで空間ビデオを撮影できます。Appleのアルゴリズムがクオリティの高いイメージ撮影を可能にしていることはわかりますが、Beam Proと比較してみることも価値があると思います。

3万円台で買えるBeam Proは、とてもお手ごろな商品に思われます。ただ、AR体験の発展は始まったばかり。XREALのARグラスは依然として有線接続を必要とし、ポータビリティという観点では改善が望まれるところ。Air 2とのセットを買うとすると8万円を超えてきますし、もう少し価格が下がるといいかも。

XRメガネ+AI PCを使ったら仕事が早く片付きそうです

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