制御システムからカメラまで。ソニーの精密手術ロボは技術の集大成
将来はPS5のコントローラー使ったりして?
家庭用ゲーム機やデジカメや犬型ロボ「aibo(アイボ)」など、昔からトンがった家電メーカーのイメージが強いSONY(ソニー)。
実は私たち一般人が知らないところで、医療用の機械を作っているんですって。
ソニー製の手術支援ロボ
今回お披露目された試作機は、手術用顕微鏡などで微細な人体組織に外科的処置を施す「マイクロサージャリー」用の手術支援ロボ。
医師が2本のアームを操作すると、離れた場所で患者の体内を切開・縫合といった手術ができます。
トウモロコシを使ったデモ動画で、細かい作業を見てみましょう。
10倍に拡大しても違和感なし
人間が扱うアームは人に合わせたサイズですが、ロボット側は1/2倍~1/10倍の小さい動きでもリアルタイムで完全再現されます。
動きを縮小しても違和感がなく、1/1倍(つまり縮小なし)の手作業とまったく同じ操作感なのが、この技術の要なのだそうです。
ロボと同化した感覚で操作
ロボットアームのすべての関節を低摩擦化したことで、カクカクしたりロボ側の動きにズレが生じることもなく滑らか。
低遅延を追求した電気・制御システムと、軽量さを追求した機構システムで、直感的かつ自分の手のように動かせます。
この辺は「aibo」の技術から転用されていたら面白いですけどね。
自動器具交換機能で安全に時短
手術に必要なピンセットやハサミなどの器具は、人の手ではなく自動で交換が可能。時間のロスやヒューマンエラーもなくなります。
ロボには高精細4K映像の3Dカメラ搭載、医師は1.3型の4K OLEDマイクロ・ディスプレイを使用。カメラ開発も強いソニーならではですね。
他のカメラメーカーも
ソニーだけでなく、富士フィルムやオリンパスが内視鏡を、キヤノンがX線血管造影検査機を作っていたりと、なじみのあるメーカーは知らないところでも活躍しているんだなぁと感心させられます。
遥か彼方でリモート手術? ロボットアームが国際宇宙ステーションへ
Source: YouTube, SONY via NEW ATLAS, FUJIFILM, OLYMPUS, Canon
訂正[2024/05/22]記事初出時「新製品」と記述していましたが、正しくは「試作機」です。謹んで訂正いたします。
05/21 10:00
GIZMODO