トヨタ「新型シエンタ」買うならどのグレード?

新型シエンタ

2022年8月23日に発売となった新型シエンタ。価格は、195万円~310万8000円。(写真:トヨタ自動車)

先日、3代目モデルが登場したトヨタのコンパクトミニバンである「シエンタ」。5ナンバーサイズのコンパクトなボディでありながら、両側スライドドアや3列シート(2列シート仕様もあり)を備えており、その使い勝手の良さはすでに従来型でも折り紙つきとなっている。

それに加えて新型となった3代目は、欧州のMPVを思わせるようなデザインとなったことで、より人気となることは間違いなしと言われている。今回はそんな新型シエンタを狙うならどのグレードがオススメなのか考えていきたい。

パワートレインはガソリンとハイブリッドの2種類

ハイブリッドシステム

1.5Lダイナミックフォースエンジン(M15A-FXE)採用のハイブリッドシステムは、優れた走りと燃費性能を両立。燃費性能は、クラストップレベルのWLTCモード走行燃費28.8km/L(2WD・5人乗りタイプのXグレードの場合。国土交通省審査値)(写真:トヨタ自動車)

新型となったシエンタのパワートレインは、従来型と同じく1.5Lのガソリンとハイブリッドが用意される。ただし、エンジン自体は新世代のものとなっており、従来型の4気筒に対して3気筒に変化し、燃費性能が向上しているところもポイントだ。

駆動方式は、前輪駆動を主軸に4WD仕様も用意されるが、先代で4WDはガソリンモデルのみの設定だったのに対し、新型は逆にハイブリッドモデルにのみ設定される点が大きな違いとなっている。

乗車定員はすべてのグレードで3列7人乗りと2列5人乗りが設定されており、価格差は4万円ほど7人乗りが高くなる。

インテリア

Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)のインテリア。内装色はカーキ(写真:トヨタ自動車)

装備的に3列目シートのありなしがメインとなるが、2列目シートの格納方法は3列仕様が前方に回転させながら折りたたむタンブル機構となるのに対し、2列仕様はチルトダウン機構となるという違いがあり、2列目シートを格納した状態での荷室長は3列仕様が1525mm、2列仕様が2045mmとかなり違いがある点は考慮しておきたい。

一方、パワートレインによる価格差は「Z」と「G」が35万円、「X」で43万円ハイブリッド仕様のほうが高額となるが、燃費性能だけでなく動力性能面でもハイブリッド仕様には余裕があり、オプションで設定されるアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)を選択すれば外出先でも多くの電化製品が使用可能となる。

アクセサリーコンセント

オプションのアクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)(写真:トヨタ自動車)

さらにアクセサリーコンセントには、新たに非常時給電システムも備わったことでおよそ5.5日ぶん(ガソリン満タン・消費電力400W時の場合)の電力を供給することができるという点も見逃せないポイントと言えるだろう。価格差は小さくないが、ガソリンが高騰している昨今、燃料代や最終的な下取り価格、購入時の減税などを考慮すると、その価格差は一気に縮まっていくから、特段の理由がない限りはハイブリッド仕様をオススメしたいところだ。

グレードは3つの中からどれを選ぶ?

新型シエンタのグレードはハイブリッド、ガソリンともに上から「Z」「G」「X」の3グレード体系となる。

X(ハイブリッド・2WD・5人乗り)

X(ハイブリッド・2WD・5人乗り)の外観。Xグレードの価格は、195万円~261万8000円(写真:トヨタ自動車)

もっともベーシックなグレードの「X」は、ガソリンモデルで200万円を切る低価格が魅力だが、ボディカラーは9色設定される中の4色しか選択できず、ディスプレイオーディオもレス。スライドドアも助手席側のみパワースライドとなるなど、標準装備がかなり省略されてしまう。

また、すべての「X」グレードは現時点で2023年4月以降の生産となることがアナウンスされているため、積極的にオススメしづらいグレードいうのが本音だろう。

G(ガソリン・5人乗り)

G(ガソリン・5人乗り)の外観。Gグレードの価格は、230万円~288万8000円(写真:トヨタ自動車)

中間グレードの「G」については、両側パワースライドドアやブラインドスポットモニター、ディスプレイオーディオにETC車載機、ドライブレコーダー(前方)など、あると嬉しい装備は一通り標準装備となっている。ただし、設定されているメーカーオプションのほとんどが選択すると生産時期が2023年4月以降となってしまうので、標準装備されているもので十分と考えるユーザーであれば検討の価値があるグレードとなっている。

Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)

Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)の外観。Zグレードの価格は、252万円~310万8000円(写真:トヨタ自動車)

では、最上級グレードの「Z」はどうか。価格は「G」に対して22万円高とそれなりにお高くなってしまうが、ハンズフリーデュアルパワースライドドアやアダプティブハイビームシステム、消臭・撥水撥油機能付きシート表皮、後席用サンシェードといった機能装備が追加されるほか、ハイブリッドモデルには停止保持機能付きのアダプティブクルーズコントロールやドライバー異常検知対応システムも標準となる。

Zグレードのインパネ

Zグレードのインパネまわり。内装色はフロマージュ(写真:トヨタ自動車)

さらに内外装の加飾もプラスされ、つねに触れるステアリングも本革巻きになり、つねに見ることになるメーターもオプティトロンメーター+7インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイとなるなど、所有欲をも満たしてくれる満足度の高さも魅力的と言えるだろう。

そして他グレードでは生産が先送りになってしまうメーカーオプション類も、「Z」をベースとすれば影響なしとなる点も見逃せないポイントとなる。

またオプションで用意される「トヨタ チームメイトアドバンストパーク」や「パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)」は、「Z」グレードでないと選択できないものとなっているので、これらのオプションを選択したいユーザーも必然的に「Z」グレードを選択する必要がある。

このように、すでに大きく伸びてしまっている納期に対応するために、現時点ではグレードや装備を絞って生産する形となっているシエンタ。一部では「上級グレードを買わせるための手段」と揶揄する声もあるようだが、もっとも需要が高い仕様を優先しているというのが現状であるため、オススメグレードも必然的に上級グレードの「Z」ということになるのである。

メーカーオプションはどれを選んでおきたい?

最近のモデルとしては多くのメーカーオプションが設定されるシエンタ。やはり選択しておきたいのは、ハイブリッド仕様に用意されるアクセサリーコンセントだろう。機能については前述したとおりとなるが、4万4000円で利便性と非常時の安心がプラスされるというのだから選ばない手はない。

UV・IRカット

コンフォートパッケージに含まれるUV・IRカットの高機能ウインドウガラス(写真:トヨタ自動車)

続いてオススメしたいのはパッケージオプションの「コンフォートパッケージ」だ。これを選択することでUV・IRカットの高機能ウインドウガラスが備わるだけでなく、シートヒーターとステアリングヒーターもプラスとなる。これらのヒーターはスイッチオンですぐに温かくなるため、寒い季節には必需品。今まで使ったことがないという人も、一度使えば病みつきになること請け合いの装備となっている。

ドライブレコーダー

ドライブレコーダーの画面(写真:トヨタ自動車)

そのほかでは、後方ドライブレコーダーとETC2.0のセットもオススメのメーカーオプションのひとつ。「X」以外には標準で前方ドライブレコーダーが備わるが、これを選ぶことで後方も同時に録画が可能となり、ディスプレイオーディオとの連携で録画位置などの確認も容易となる。さらにETC2.0とのセットであるにもかかわらず、価格は3万1900円と後付けするよりも圧倒的にリーズナブルなのだ。

「X」以外では標準となるディスプレイオーディオだが、8万9100円で10.3インチの大画面ディスプレイとTVチューナー(フルセグ)に置き換えることができる。近年の車両では、あとからナビ・オーディオ類を換装することが難しくなってきているので、車内エンターテインメントを充実させたいと思うなら、最初からこちらを選択しておくことをオススメしたい。

グレードによる納期の差も重要なポイントに

新型シエンタ

新型シエンタのリアビュー(写真:トヨタ自動車)

今回はトヨタのコンパクトミニバンの新型シエンタをご紹介したが、グレードやオプションはもちろんのこと、長くかかることが当たり前となりつつある納期も重要な要素のひとつ。商談のタイミングや販売会社によっては早めに納車できる仕様も異なってくるので、そのあたりも考慮してベストな仕様を導き出していただきたいところだ。

(小鮒 康一 : フリー(ライ)ター)

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