上方修正を先取り予想!V字回復企業トップ10

テレワークなど新しい生活様式を商機にしたマザーズ銘柄の躍進が目立つ(写真:TY/PIXTA)

新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、新政権の経済対策への期待も高まっている。9月17日(金)に発売した『会社四季報』2021年4集秋号では、明るさが見え始めた環境下で企業の業績回復基調が鮮明となった。

四季報予想を集計した結果、今期(2021年7月期~2022年6月期、対象3470社)の予想営業利益は22.1%増加の見通しに。同12.5%増だった四季報夏号(2021年6月発刊)からさらに増益率が拡大した。

見出しランキングから見える好調ぶり

記事の見出しランキングもポジティブなワードが占めた。もっとも多かったのが、前号から営業益見通しを引き上げたことを示す【増 額】となった。同様の意味の【上振れ】も2位に入った。3位の【独自増額】は特に引き上げ率が大きく、四季報予想が会社見通しより大きいときによく使われる見出しだ。

会社から今後発表される可能性が高い上方修正を、四季報が先取りしているともいえる。ちなみに過去3号において【独自増額】は見出しランキング15位圏内に一度も入ってこなかった。それだけ今期は会社から今後、上方修正が発表される期待が高まっているといえるだろう。四季報発売後に株価が上がりやすいのは、こうした独自予想の会社が多く含まれている。

業種別では、空運が連続赤字、建設業と電気・ガス業が連続減益の予想。また投資評価益が急落するソフトバンクグループが含まれる情報・通信業も減益見通しとなる。一方、前期に赤字転落した陸運業は黒字転換。残り26業種も営業増益の見通しだ(銀行業、保険業を除く)。

上場市場別に見ると、今期の業績予想が特にいいのは新興市場(1部、2部、ジャスダックを除く市場)だ。新興市場(365社対象)は、通販や広告、ゲームなどデジタル化を追い風にする企業が多いため、営業利益は107.4%増と急伸する見通し。東証1部(1993社対象)の同21.7%増と比較しても好調ぶりが際立つ。

四季報では毎号、ランキング特集を組んでおり、今号ではその1つとして「V字回復ランキング」を作成した。前期の営業利益が2桁以上の減益だった会社の中から今期の予想営業増益率が高い銘柄順に並べている。

前期の苦境から急回復する企業

首位の日鍛バルブは、主に自動車向けに部品のエンジンバルブを手がける。新工場が本格稼働する中国市場の伸びが牽引。前期業績が落ち込んで発射台が低いこともあるが、予想営業益は31億5000万円と175倍になる見通し。コロナ前の水準も上回っており、文字通りV字回復といえるだろう。2位のスペースバリューホールディングスは、プレハブ建築、立体駐車場の総合会社。コロナ影響で前期停滞していた建築が動き出し、完全復調する。

各人の生活は依然としてコロナの制約下にあるが、企業はテレワークなどを活用してコロナ前を上回る業績を上げているところもある。『会社四季報』秋号を活用して、そうした勝ち組企業を探していただきたい。

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