コロナ就活経た学生が選ぶ「就職人気ランキング」

就活を経て学生が評価した「就職人気ランキング・後半」。任天堂が4位に躍進した (撮影:田所千代美)

2022年4月の入社を目指す就活生(以下、2022年卒生)は、開始から内定を得るまで「コロナ禍での就活」を強いられた。

最初から最後まで「コロナ就活」強いられる

1学年上の先輩たち(2021年卒生)は、夏のインターンシップはかろうじてリアルで参加することができた。しかし、2022年卒生はコロナ禍の就活が「当たり前」になっていた。インターンシップや選考をオンラインで実施する企業が多く、一度も会社を訪問することなく内定を得る学生もいた。また、自己アピールを考える際も学校でのサークル活動が制限されていて、「ガクチカ(学生時代に力を入れて頑張ったこと)」をどのように答えるか、苦労していた。

そうした前例のない就活を強いられた学生(2022年卒)は、どのような企業を選んだのか。それがわかるのが、文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所が行っている「就職ブランドランキング調査・後半」の結果だ。

ランキングは、同社の就職サイト「ブンナビ!」に登録する2022年春卒業予定の大学生や大学院生を調査の対象に行っており、今回は約1万1000人から回答を得ている。就活生の企業選びは、前半はあこがれやイメージが先行するが、業界研究や面接などを経た後半は、より現実的に企業を見る傾向にある。その違いを調べるために、前半、後半の年に2回の調査を行っている。今回はその「後半」の就職人気ランキングを掲載している(前半の結果はこちら)。

調査は3月中旬から6月末の期間。説明会などが始まる「採用広報」の解禁後で、実際の選考などを経て学生が選んだ企業ということになる。その上位300社を見ていこう。

1位は2021年卒に引き続き、伊藤忠商事がトップとなった。前半ランキングと同様に男子、女子、文系でも首位になっており、就活前と就活後の評価は変わっていない。

2位は日本生命保険、3位は大和証券グループと、こちらも前半からの順位の変動はなかった。8位損害保険ジャパン、10位東京海上日動火災保険など、損保・生保や証券といった金融機関は安定的に上位にランクインしている。

任天堂が躍進

そんな中、前半の70位から順位を上げたのが4位の任天堂だ。巣ごもり消費を追い風に、Nintendo Switchや同ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」など、「コロナ禍でも伸びる企業」として注目された。ただ、評価されているのはそこだけではない。採用ホームページにはゲームキャラクターが登場する「仕事を読み解くキーワード」など、仕事をわかりやすく説明している。そうした取り組みが、就活を通して評価されたといえる。

5位は博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ、6位明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)と続く。7位は総合商社の三菱商事がランクイン。総合商社は、14位住友商事、24位三井物産なども上位にランクインしており、商社人気が続いていることがわかる結果となった。9位は昨年後半と同様、大日本印刷が入っていた。

全体の傾向を見ると、コロナ禍で伸びていく企業に人気が集まっている。中でも映像やゲーム、キャラクターのコンテンツの存在が際立つ。

12位のバンダイや13位集英社、19位講談社、23位KADOKAWAなどはIP(知的財産)を活用したデジタル展開を推進しており、学生にも人気になっている。

前半の37位から11位にアップし、理系の1位に評価されたソニーも、ゲームや映画、音楽などのエンタメ事業に軸足を置いて拡大を目指す方針を示している。理系学生を中心に、就活を通して見直されたと思われる。

メーカーも食品を中心に人気が続いており、明治グループのほか、20位味の素、22位ロッテなどが上位にランクインしている。

■調査について
調査主体:文化放送キャリアパートナーズ 就職情報研究所
調査対象:2022年春入社希望の「ブンナビ!」会員(現大学4年生、現大学院2年生)
調査方法:文化放送キャリアパートナーズ運営の就職サイト「ブンナビ」上でのWebアンケート、文化放送キャリアパートナーズ主催の就職イベント会場での紙・アプリアンケート、文化放送キャリアパートナーズ就職雑誌&デジタルブック内QRコードアンケート
*投票者1名が最大5票を有し、志望企業を1位から5位まで選択する形式
調査期間:2021年3月16日~2021年6月30日
回答数:11266 (うち男子5051・女子6215/文系9046・理系2220)
総得票数:33919票
「就職」を重視する学生は「企業イメージ(企業価値)」よりも「仕事イメージ(仕事価値)」に重点を置くとの仮説の下で、ランキングを算出。
就職者誘引度は、学生が企業イメージと仕事イメージのどちらを企業選択時に重視したかという回答によって算出。企業イメージのみで投票した場合は就職者誘引度5、仕事イメージのみで投票した場合は95とし、得票平均値を就職者誘引度としている。
総得票数×就職者誘引度=就職ブランド力とし、就職ブランド力を基にランキングを計算。
社名はアンケート上の名称で、1採用窓口=1社名を基準にしている。社名変更等で調査時の社名と異なる場合がある。グループで採用が一本化されている場合は「○○グループ」等で表記。

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