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「大金持ち」に近づくための「もっとも身近な方法」

「お金持ち」になるためにはどうすればいいのか。ひと昔前は不動産だった。今は何がいちばんか(写真:dLobachad/PIXTA)

「お金持ちになりたい!」。多くの人が「取りあえずは」そう思うだろう。今回は、そのための手段について考えてみよう。

「大金持ち」は地主から株主に

筆者の知る1980年代から1990年代にかけて、わが国のいわゆる「長者番付」の上位は土地や土地を含む不動産を持っている人が上位を占めていた。

俗に言う長者番付とは、国税庁が発表する高額納税者公示制度のことなのだが、2006年(2005年度分)から廃止された。個人情報保護の機運の高まりによるものだ。もともと、普通に生活している人にとって重要な情報ではないが、それなりに興味深かった。

1990年代初頭のバブル崩壊まで、戦後の日本の地価はほぼ一貫して上昇しており、日本の土地は値下がりしないという「土地神話」が広まっていた。

土地神話時代の長者への道は、まず良い立地の土地を持っている家に生まれること、土地を持っている配偶者を持つこと、なるべく若いうちから住宅ローンを組んで不動産を所有することなどが「定石」であり、「手筋」だった。

なお、土地神話については、日本の金融は、不動産を信用の裏付けとする場合が多く、「土地が値下がりすると、信用システムが崩壊するので、政策的にも地価を下げるわけには行かないのだ」と注釈する向きがあった(本気でそう語る金融マンが筆者の周囲に何人もいた)。

しかし「下げるわけにはいかない」と願うことと、現実に値下がりを阻止できることとが一致しない場合があることが、その後の経緯で明らかになる。強く信じるだけでは、人生は思いどおりにはいかないものなのだ。あれからおおよそ30年が経過して、大金持ちのプロフィールは大いに変化した。

雑誌『Forbes』が毎年発表する世界の富豪ランキングの最新版を見ると、第1位がアマゾン・ドットコム創業者のジェフ・ベゾス氏、第2位がテスラのイーロン・マスク氏など、上位は軒並み持っている株式の価値が上昇した人だ。日本でも同様で、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長など、保有資産額ランキングの上位には保有株式の評価額上昇によって資産を拡大した人が多い。

国内の長者番付が発表されなくなったので過去との対比は難しいが、大金持ちの主流は、昔は「不動産長者」、今は「株式長者」だと言ってほぼ間違いない。もちろん、長者は株式も土地も両方持っている場合が多いのだが、今日では、その人を長者に押し上げた原動力はほとんどの場合株式だ。大金持ちになりたければ、株式と上手くつきあわなければならない。

起業、上場、ストックオプションで成功する方法

ジェフ・ベゾス氏、孫正義氏クラスの大富豪でなくとも、元々普通の資産と能力の人が、数億円、数十億円クラスの資産家になることはよくある。
起業した会社を株式公開にこぎつけることができて、数十億円クラス以上のお金持ちになるのが一つのパターンだ。

ただし「起業」は、洋の東西を問わず成功の確率や得られる富の期待値などを考えると「経済的に割のいい行為」ではない。それでも起業に挑む人がいることを、かつて経済学者のJ・M・ケインズが訝しんだくらいのものなのだ。

一方、起業しなくても、勤めている会社のストックオプションによって億円単位のお金を手にすることがよくある。筆者の知っているベンチャー起業では、比較的初期に入社して(社員番号が2桁)で社内結婚したご夫婦が、30代半ばで会社を辞めた時に2人合わせて8億円相当の利益が出るストックオプションを行使したという話を聞いたことがある。2人とも、普通の社員で、役員でも部長などの管理職でもない。

また、近年でなくとも、外資系の会社の場合も、ストックオプションを社員に提供するプログラムを持っていて、億円単位の利益を得る社員が出るケースが珍しくない。

将来成長する会社を見極めることは難しいし、それが「できる」という前提で就職活動を行うべきではないが、上場手前の新興企業あるいは、上場後間もないくらいのステージの企業に就職する場合、自社株に対して、どのような権利を持つことができるのかをよく確認して入社を決めることが大事だ。

ベンチャー企業に就職する場合、圧倒的に一番重要なのは社長との相性だろうが、株式に関する権利とその条件はその次くらいに重要な要素なので、就活生や転職を考えているビジネスパーソンは頭に入れておこう。

アメリカの大手企業の場合、CEOが数十億円クラスの年収を得ることが珍しくないし、かなりの数の幹部社員に株式性の報酬を配っている。また、事業自体を持たずに将来の企業買収を目的とした「空箱」を上場させるSPAC(特別目的会社)のような、株式を使った新手の錬金術が流行している。

SPACは「ぼったくり商品」と「紙一重」?

ちなみに、SPACは、その運営者が資産の2割程度の所有者になるような仕組みを持つものが多く、筆者には、ヘッジファンド並みのぼったくり商品に見えて、投資対象として魅力的だとは思えない。

加えて、その性質上、上場審査を空洞化させる仕組みなので、政府がなぜこのようなものを、わが国でも取り入れようとしているのか不思議だ。政府の本来の役割は、箱ではなく中身(ビジネスモデルや人間)を育てる方策を考えるべきであって、金融屋の汚い稼ぎの種を作ることではない。日本のベンチャー不作の理由は、ファイナンスではなく、人材と制度だ。

そして、ストックオプションを多用する株式性の報酬も、SPACのような「ぼったくりスキーム」も、株価が上昇しなくなると機能しにくくなる(まったく機能しない訳ではないが、魅力的でなくなり、やがて行き詰まる)。

ここで「アメリカの株価は長期的に上がり続けて来た。一時的な調整はあっても同国の株価は上昇し続けるはずだ」と言い張ると同国株式版の「株価神話」になる。そして、その背景説明に「アメリカ経済は、株価によって支えられているのだから、政策的にも、株価を下げるわけにはいかない」と呟いてみると、話の構造がかつての日本の「土地神話」に限りなく近づいていることに気づく。

「土地神話」時代を再び思い出すと、「日本の地価の合計でアメリカの国土が2つ買える」という計算があった。人口も、GDPも、国土の広さも、埋蔵資源も大差のあるアメリカの国土以上に日本の国土の価値があるという計算になっていた訳で、当時の地主も、地主に対するお金の貸し手も、どこかで限度を超えていることに気づくべきだった。

この時、もう一つ考えるべきだったのは、仮に日本の土地を半分売ればその代金でアメリカ全土が買えるとしても、はたしてその代金を支払える主体があるかどうかだ。

換金して使うことができなければ、資産の価格は実質を伴っていない。もちろん、売る人と買う人がいて、資産の大半の所有者はその資産を持ち続けているという状態が通常の状態なのだが、本当に売って換金しようとする人が増えた時には均衡が急激に崩れ始める。

アメリカの「上位1%」が保有株の評価額に満足しているうちはいいが、それを売って消費に回そうとする向きが増えたときに、株の買い手がいなくなったり、或いは資産の売却代金に見合う財・サービスの供給が追いつかずにこれらの価格が高騰して、資産の実質価値が下落したりする状況が起こる可能性がある。

その可能性に対して、「FRB(連邦準備制度理事会)もアメリカの政府も、株価の下落を許容しないはずだから大丈夫だ」と信じ切っている人が増えると、だんだん危なくなってくる。

筆者は、アメリカ株の現状に関して「バブルのプロセスに入っているが、まだしばらく崩壊しないだろう」という程度に考えており(予想はあてになりません!)、下落する場面があっても長期保有でいいと考えている(それ以外にいい方法がないからだ)。

しかし、長者がさらに大金持ちになるために株価を使い、加えて経営者を株主により都合のいい経営(典型的には自社株買い)をするようにストックオプションでインセンティブをつけて、いわば「株式で買収し」、それによって株価上昇が後押しされている状況が、広く信じられている「株式神話」の背景だということになると、長期的には相当に危険だ。

危機が現実化した場合は長い調整に

危険が現実化したときに最も起こりそうなことは「これまでに経験したことがないくらい長い調整」だろう。投資家としては、これまでが素晴らしかった分のコストの一部だとでも思って耐えるしかない。「まだまだ調整だろうと思って投資せずにいたら、短期間で株価が急騰して乗り遅れた」という失敗に陥る投資家が実に多いので、「下がっても我慢」が一応のセオリーだとあらかじめ申し上げておく。

投資をしている限り心配の種は尽きないが、心配だからこそ投資は儲かるのだという仕組みになっているので、これは仕方がない。ただ、株式による錬金術は相当にネタバレしているし、徐々に飽和しつつあるように思う。そろそろ次の大金持ちを作るための定石が生まれてもいい頃だ。それは、何だろうか?

過去を振り返ると、土地・不動産と株式のいずれも価格の形成の際にリスクプレミアムが織り込まれることが期待できる「投資」の対象であり、外国為替や商品市場のようなゼロサムゲーム的な投機ではなかった。

次の儲けの種も「資本」の性質を持つ何らかの対象だろう。何らかの形で資産化された知的財産権のようなものではないかと想像するが、さて、どうだろうか?(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承下さい)。

この週末に行われるユニコーンステークス(20日)は東京競馬場のダート1600メートルで行われる今年の3歳馬のダート王決定戦(第11レース、G3)だ。この時期に、ダート適性の高い馬どうしの対戦実績は少なく、率直に言って予想の難しい重賞だ。データが少ないので、「戦績を見て、A>BでかつB>Cだから、A>Cだろう・・・・・・」と考えるような力関係の推理が難しい。

過去のレースぶりや血統を見て、「この馬にはダートに向いたセンスとスケール感がある」という直感を頼りに馬券戦略を組み立てるしかない。

ユニコーンSの本命はゲンパチフォルツァ

ここは先行力と力があって安定感を感じるゲンパチフォルツァを本命にしたい。

人気集中の前走で、珍しくクリストフ・ルメール騎手が大きく出遅れてからちぐはぐなレースをしたラペルーズを「ルメールも次には頑張るだろう」という理由で対抗に採る。

以下、単穴にカレンロマチェンコ、連下にピンクカメハメハ、ルーチェドーロを押さえる。

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