各地で感染急拡大 新型コロナ最新情報

「四季報」夏号で判明!コロナ禍で躍進した企業

最新版『会社四季報』ではコロナの感染拡大中でも急成長した会社をランキング(撮影:今井康一)

日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、感染者数の減少へ明るさが見え始めている。6月18日(金)に発売した『会社四季報』2021年3集夏号では、コロナ禍を克服しつつある企業の実態が鮮明となった。

四季報予想を集計した結果、今期(2021年4月期~2022年3月期、対象3453社)の予想営業利益は前期比12.5%増の見通しとなった。前期に投資先の評価益が急膨張した反動から、大幅減益予想のソフトバンクグループを除いたベースで比べると、前期比33.7%増とさらに増益率は拡大する。

見出しランキングもポジティブに

そうした状況は記事の見出しランキングにも端的に表れている。最も多かったのが、業績回復を示す【反 発】。ネガティブな見出しは、特需の反動減などの影響で【反 落】が2位に入ったが、【上向く】【復 調】が3位、4位を占めた。また前期の赤字から黒字への転換を表す【浮 上】【黒字化】も6位、7位になった。

業種別では、空運が連続赤字、建設業と電気・ガス業が連続減益の予想。また前期に黒字転換した石油・石炭製品は小幅減益、ソフトバンクグループが含まれる情報・通信業も減益見通しとなる。一方、前期に赤字転落した陸運業は黒字転換。残り25業種も営業増益の見通しだ(銀行業、保険業を除く)。

上場市場別に見ると、今期の業績予想がいいのは新興市場(1部、2部、ジャスダックを除く市場)である。新興市場(344社対象)は、コロナの悪影響を受けにくく、むしろDX化などを追い風にする企業が多いため、営業利益は436.5%増と急伸する見通し。東証1部(2000社対象)の同12.0%増と比較しても好調ぶりが際立つ。

四季報では毎号、ランキング特集を組んでおり、今号ではその一つとして「コロナ前からの営業増益率ランキング」を作成した。

日本でコロナが意識され、企業業績に影響が及び始めたのは、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客の集団感染が確認された2020年2月頃だ。そこでコロナの影響がなかった3期前の2018年12月期~2019年3月期の営業利益と、今2021年12~2022年3月期の予想営業利益を比較して、増益率が高い順に並べた。

下記に掲載しているのはその一部の10位までだ。なお作成にあたっては、今期と来期も営業増益見通しという条件を加えている。ランク入りしたのは、ウィズコロナにも適応した会社といえそうだ。

コロナ前より大きく業績が伸びる企業

首位のクロスプラスは、婦人服製造卸の大手。業績が大きく伸びたのは前2021年1月期からで、不織布マスクなど非衣料が大きく伸びた。今2022年1月期はコロナ関連品がやや一服するものの、主力の量販店向けが前期の休業影響の緩和で回復し、トータルで高水準の利益を保つ。2位の岡藤日産証券ホールディングスは、昨年10月の日産証券との経営統合が寄与する。

コロナ禍という危機が会社に変革を促し、成長へとつながることある。会社四季報夏号を活用して、そうした勝ち組企業を探していただきたい。

(本記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

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