服がダサい男は「胸部」の盛り方をわかっていない

どんな服でもビシッと決まる男の着こなしとは?(写真:ふじよ/PIXTA)
リモートワークが増えるに伴い、オフィスカジュアルやカジュアル服を着る頻度が増えたという人も多いのでは。ですが、スーツと違い、カジュアル服は何をどう着こなせば “正解”かがわからない、という声も聞こえてきます。
『見るだけでパっと決まる! 男子ファッション最強図鑑』の著者で人気ファッションスタイリストの山本あきこさんによると、スーツでもカジュアル服でも、“アメコミのヒーロー”を参考にすればオシャレ度も信頼感も格段に上がるそう。そんな、男性ファッションの基本とは?

男性は「正解の服」を求める傾向にある

ファッションに関して悩みを抱える男性は少なくないようです。

私は仕事柄、男性のファッション相談はもちろん、女性の方からも「どうしたらパートナーがおしゃれになりますか?」というご質問をたくさん受けます。パートナーの服装に一定のお悩みがある方が多いようです。

その一方、男性からは、「どうしたらおしゃれになるのか?」ということよりも、「失敗したくない。でもどうしたらいいかわからない」というご意見のほうが圧倒的。

男性は「正解の服」を求めていらっしゃるのだと思います。もちろん、数学のように、1つだけの正解があるというわけではありません。ですが、ファッションには男女関係なく、基本となる理論やロジックがあるのは確かです。

ポイントはいろいろとありますが、実は、人が相手をおしゃれかどうか判断するときに大きな影響を与えるのは、服のブランドよりも、その人全体のシルエットです。ですから、私のスタイリングでは、大前提として頭の先から足先までのトータルのシルエットで考えます。

男性に目指してほしいシルエットは1つだけ。ずばり「逆三角形」です。肩幅や胸周りに厚みがあり、足先にかけてほっそりしていく逆三角形のシルエットは、見ている人がたくましさや信頼感を感じる形。似合わない人がいないうえに、お腹周りもカバーしてくれます。この逆三角形シルエットは、男性の「絶対領域」を盛ることで簡単に作れます。

今回は、このキーになる「絶対領域」についてお伝えしていきましょう。

逆三角形を叶えるために、最も重要になるのが「絶対領域」の演出です。

男性には、相手に信頼感や頼もしさを感じさせ、セクシーに見せることができる、「絶対領域」が存在します。ここをいかにして盛るか。それが女性にも男性にもモテる着こなしのコツです。

具体的には、首の下から、肋骨まで、肩を含めた胸部のこと。アメフトの選手をイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。ショルダーパッドという、肩から胸までをプロテクトする防具の位置が、まさに絶対領域です。

スーパーマンも、バットマンも、アイアンマンも、みんなここが厚いですよね。この絶対領域に厚みを出す=盛ると、相手に信頼感と包容力を感じさせることができ、男らしく見せることができるのです。

絶対領域を盛ると、逆に気になるお腹周りには目が行かなくなり自然と体型カバーにもなります。スーツスタイルなら、ネクタイ、ベスト、ネクタイピン、ポケットチーフが優秀な胸板形成アイテム。

胸元をちょっと立体的にするだけで、絶対領域に厚みが生まれ、全体の印象がかなり変わります。大切な顧客との会合や、絶対に決めたいプレゼンなど、ここぞというときに特におすすめです。

逆三角形を作るためのもう1つのポイントは、つま先にかけて足先のシルエットを絞ること。ここで役立つのが、テーパードパンツです。絶対領域を引き立たせ、逆三角形シルエットを作るためにも、ボトムスはテーパード型に。これだけで全身のシルエットは完成したも同然です。

「絶対領域を盛る」と「足先のシルエットを絞る」。この2つを押さえれば簡単に、パーフェクトな逆三角形シルエットを作ることが可能です。

イラスト:ma2 (マツ)/イラスト・漫画家

カジュアルスタイルで「絶対領域」を作るには

カジュアルスタイルのときにも絶対領域を盛るのはいいことずくめ! 誠実な印象を作れるだけでなく、小顔や脚長効果といったスタイルアップも狙えます。キメすぎず、かといってだらしなく見えない、洗練された大人の“こなれた印象”を作れます。

カジュアルスタイルでは、スーツスタイルのようにネクタイやポケットチーフで胸板を盛ることはできませんよね。その代わりに注目してほしいのが「襟」です。襟まわりを盛ると、相手の目線が引き上げられ、肩幅や胸板が強く印象づけられるので、絶対領域部分にボリュームを感じてもらえます。

すると、スーツスタイルのときと同様の頼もしい印象になり、さらに小顔にも見えます。ボトムスにテーパードパンツなどスッキリしたシルエットのアイテムを合わせれば、さらに目線が上に引き上げられるので、逆三角形シルエットの完成! おまけに脚長効果も狙えます。

ではどうやって襟を盛ればいいのかというと、次の6つのアイテムをコーデに取り入れるだけでOK。

① ボタンダウンシャツ
② バンドカラーシャツ
③ 襟立てで盛る
④ 冬のマフラー
⑤ タートルネックニット
⑥ パーカー

どれも似合わない人がいない、と言っていいほどの定番アイテムです。季節やシーンに合わせて、使い分けるといいでしょう。

イラスト:ma2 (マツ)/イラスト・漫画家

スーツで“逆三角形”を演出するポイント

スーツはサイズ感が命です。高級なものに身を包むことより、自分の体型にあったものを着たほうが、ずっと高級感が増し素敵に着こなせて好感度も高くなります。

ポイントはここでも逆三角形。逆三角形シルエットが作れて、自分の体に合う、まさにベストサイズのスーツの見極め方をお伝えしましょう。

まずジャケットは、試着してフロントのボタンを1つ閉じたときに少しくびれが生まれるサイズがベスト。こうすると、スーツにも逆三角形が生まれ、肩幅が広く頼もしく見えます。袖丈は机に手のひらをつけて、垂直に腕を伸ばしたときに、手の甲に袖がかからないぐらいが目安。袖が長すぎると“服に着られている感”が出るので注意が必要です。

そして大切なのが、パンツのシルエット。パンツは細身シルエットのタイプを選びましょう。下半身はスッキリ細く! このパンツのラインがすべての勝敗を決めるといっても過言ではありません。

スーツは体型にかかわらず、自分の体のラインをリメイクできるアイテム。ボディラインが逆三角形になるように意識してサイズを選ぶだけで、スタイルよく見せてくれます。

イラスト:ma2 (マツ)/イラスト・漫画家

肉体改良をするのは時間もお金もかかってしまいますが、このオンでもオフでも使える「絶対領域を盛る」テクニックさえ覚えておけば、誰でも手軽にオシャレで頼れるイメージを演出できます。

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