消費増税直前!「急いでやるべきこと」総まとめ

増税前に買っおくべきもの、買わなくてもいいものとは?(写真:miya227/PIXTA)

金価格が高騰しているという。実に6年ぶりの高値だそうだ。ホルムズ海峡をめぐる対イラン情勢や米中の貿易紛争による世界経済の先行き不透明感が後押しして……などの解説が飛び交っているが、迷惑な話である。というのも、10月からの消費増税前に、「金でも買っておこうかな」と筆者はもくろんでいたからだ。

むろん高額なインゴットを買うような資金力はなく、いちばん小さい金貨(2万円程度あれば買える)のつもりだった。なぜなら金は販売店の都合でバーゲンセールになる類のものではなく、消費税アップの軽減手段もほぼないからだ。

このように金価格が高騰するほどに海外事情は危なげだが、日本では躊躇することなく消費増税に向かうらしい。そして、早くもさまざまな生活サービスが値上げを表明している。増税前の9月中にやっておいたほうがいいもの、買っておいたほうがよさそうなものを真剣に考えておくべき時期が来た。

軽減税率の対象をチェック

ご存じのとおり、政府は増税の負担軽減策を示している。まず、生活必需品である食品は軽減税率の対象となり、酒類・外食・ケータリングを除いて8%に据え置かれる。

同じ必需品でも日用品は対象外だが、ドラッグストアやスーパーにはたいてい5%オフデーなどの優待日があるし、売り上げ喚起のためのセールはいくらでもやれるので、慌てることはないだろう。また、下手に買いだめしてストックがあると、節約意識が緩み、かえってムダに使いすぎるので逆効果となるものだ。

次なる軽減策は、自治体が発行するプレミアム付商品券。3歳半以下の子ども(2016年4月2日~2019年9月30日までに生まれた子)がいる家庭と、住民税非課税の世帯が対象だ。非課税世帯者は自分で申請が必要だが、該当する子育て世帯には10月までに自治体から購入のための引換券が届く。

この商品券は25%のプレミアム付きで、子育て世帯で3歳未満の子どもがいる家庭なら、1人につき2.5万円分(実際に払うのは2万円)、2人分で5万円(払うのは4万円)まで購入できる。どの店で使えるかは各自治体の指定によるが、地元の商店や場合によっては大手スーパーでも使えることも。それこそ日々使う生活必需品はこれでまかなえるだろう。

ただし、注意点としては、先に商品券を買ってしまった以上、使い切らなくてはムダになる点だ。そのため無理やり買い物をしたり、手元に金券があるからといつもよりぜいたくなものを買うのでは家計の助けどころか浪費を誘うことになりかねない。

一度に上限の2.5万円まで買わずとも5000円単位で分割購入できるというので、様子を見ながらにしたほうがいいだろう。与えられたトクする権利を余すことなく行使しようとすると、かえって余計な買い物をしがちなのは人の常だ。この商品券が使えるのは原則2019年10月1日から2020年3月末まで。駆け込みで使い切ろうと焦らないよう、くれぐれも計画的な消費を心がけたい。

キャッシュレス還元はネットショップが勝ち組に?

真打は、鳴り物入りのキャッシュレス決済でのポイント還元(キャッシュレス・消費者還元事業)だ。クレジットカードやデビットカード、電子マネー、スマホ決済等で、その事業者がこのキャッシュレス還元事業に参加登録しているなら、最大5%の還元が受けられる。

さんざん取り上げられているが、改めて以下に概要をまとめておこう。

■中小企業店舗は5%還元(差し引きで軽減税率あり商品は税率3%、なしは5%)
■フランチャイズ店は2%(差し引きで軽減税率あり商品は税率6%、なしは8%)
■デパートや大手流通は還元なし(軽減税率あり商品は税率8%、なしは10%)

そして、5%還元の対象となる中小・小規模事業者とは

・資本金の額または出資の総額が5000万円以下の会社
・常時使用する従業員が50人以下の会社及び個人事業主

となっている。

還元の条件については、カード会社は月1万5000円までと定めたようだが、ほかは事業者ごとに任せる模様。

なお、「ポイント還元」といっても、「付与」だけではない。還元分にあたる額の即時値引きや、クレジットカード利用分の請求時に値引きという手法もあり、カード会社は後者の方法になりそうだ。また、先日報道があり、コンビニ4社は2%分をその場で値引きする方向で固まったという。

5%還元の恩恵を受けるために最もいいのは、eコマースつまりネット通販だろう。アマゾンも楽天も、5%に該当する出店者にサイト上ではわかりやすくマークなどをつける方針だ。

国の元々の考えは、街中の中小企業へのキャッシュレス普及だったかもしれないが、それよりも高額商品が買えるネット通販へとお金が流れるのではないか。それこそ、貴金属や中古ブランド時計などを買うなら、10月まで待ち、中小事業者のネットショップにて――というのが賢いかもしれない。

なお、アマゾンは決済時に5%還元の方向という報道が出ていたが、楽天は楽天カード、楽天ペイでの支払いについては楽天スーパーポイントの付与となる。

では9月中に買うべきものは何か。上記のeコマース問題はひとまず置くとして、9月中に買うべきものを端的に言うと、

「セールや値引きがめったにない、しかも高額なモノ」

ということになる。

例えば正規取扱店の高級ブランド品や時計、高級家具や骨とう品、大手貴金属業者(田中貴金属や三菱マテリアル等)が販売するゴールドなどの資産価値があるもの。そこまで高額でなくても、メーカーやブランドがポリシーとして値引きをしない商品。さらには商品というと語弊はあるが、ペットもそうかもしれない。

高額ではないが、値引きされにくいものとしては市販の医薬品もそうだろう。常備薬を見直して、定期的に飲んでいるものは多めに買っておく方法もある。

家電については2つの考え方がある。1つは、新製品が投入されれば、型落ち商品は必ず値下がりするし、先述したネットショップでの購入が5%値引きの対象になる可能性も高いので、慌てることはない、という考え。

もう1つが、スマホ決済サービス事業者が9月までガンガン行っている高還元キャンペーンに乗る方法だ。

主だったスマホ決済サービスがすべて使えるビックカメラでは、事業者が入れ替わりで10%還元も当たり前のキャンペーンが行われていた。スマホ決済業者としては10月以降も自社サービスを使ってもらうために、直前の9月まで大盤振る舞いをして新規客を集めているのだろう。

さらにビックカメラをはじめとする家電量販店グループはポイント還元事業の対象企業ではないので、どうせ買ってもらうなら早いほうがいい。ならばキャンペーン実施のタイミングを狙ってオトクに、しかも消費税率8%のうちに購入したほうが賢いという考えだ。ただし、各キャンペーンには上限金額があるので、そこは計算が必要となるが。

すでに値上げが決定しているものは9月中に

情け容赦なく、消費税が10%になるタイミングで値上げが決まっているものもある。

1つは鉄道運賃。とくに定期代は引き上げの方向だ。ただし、経過措置として9月中に購入しておけば10月以降も旧料金のままで利用できる。定期代が会社支給のビジネスパーソンは無関係かも知れないが、学生の通学定期も上がるので親は注意しておこう。

この経過措置には、10月以降に利用するレジャー施設の入場券やスポーツ観戦・映画・演劇のチケットを9月中に買った場合も含まれるが、料金自体がすでに消費税増税を見込んで上がっていると意味がないので注意。

また郵便料金も上がることが決定している。切手だけでなくゆうパック料金も改訂されるので、送るべき荷物がある人は9月中に送ってしまったほうがいい。

これまで先延ばしにしていた金のかかる用事を思い出し、なるべく済ませておくべきだ。筆者も今度こそ電池が持たなくなったスマホの機種変更をしなくてはと考えている。

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