IMFの世界経済見通しで、日本の政策金利は「1・5%に向かっていく」

 【ワシントン=田中宏幸】国際通貨基金(IMF)は22日発表した世界経済見通しで、主要中央銀行の金融政策の先行きを示した。日本銀行の政策金利については今後、徐々に引き上げられ、「1・5%に向かっていく」との見方を示した。

 日銀は3月にマイナス金利政策を解除し、7月には短期金利の誘導目標を0~0・1%程度から0・25%に引き上げることを決めた。消費者物価上昇率は前年同月比で2%を上回る水準が続いており、今後も日銀は段階的に利上げするとの見方が広がっている。

 米連邦準備制度理事会(FRB)については、今後も段階的に政策金利を引き下げ、2026年7~9月期には2・9%に達するとの予測を示した。欧州中央銀行(ECB)は25年6月までに2・5%まで引き下げると見込んだ。

 2024年の世界全体の経済成長率は3・2%とし、前回7月の予測を据え置いた。IMFチーフエコノミストのピエール・オリビエ・グランシャ氏は「インフレとの戦いはほぼ勝利を収めた。景気後退を伴わないインフレ率の低下は大きな成果だ」と指摘した。25年の世界成長率は3・2%とし、0・1ポイント引き下げた。

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