新米卸値が60kgあたり初の2万円超、前年9月比5割増2万2700円…最高値は茨城産コシヒカリ

 農林水産省が18日発表した2024年産米の9月の相対取引価格(卸値)は、全銘柄の平均で60キロ・グラムあたり税込み2万2700円で、前年同月に比べて7409円(48%)上昇した。2006年の調査開始後、2万円を超えるのは初めてで、月別の最高値を更新した。

農水省

 相対取引価格は、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷団体と卸売業者の間の取引価格。これまでの月別の最高値は12年9月の1万6650円だった。

 価格上昇は、23年産米の供給量の減少で24年産米の集荷競争が激化したことや、肥料代や光熱費などの生産コストが増えたことが影響した。コメの小売価格は今夏の「コメ騒動」の影響で値上がりしており、相対取引価格の上昇で高止まりが続く可能性もある。

 都道府県別の代表的な銘柄のうち、最も価格が高かったのは茨城県産のコシヒカリで前年同月の1・8倍の2万7646円だった。このほか、北海道産「ななつぼし」は64%高い2万5198円、秋田県産「あきたこまち」は46%高の2万2284円、新潟県産「コシヒカリ(魚沼)」は16%高の2万4263円などとなった。

 一方、最も安かったのは新潟県産「こしいぶき」で、30%高の1万9075円だった。

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