「交通系IC」使えない西九州新幹線、「QRコード」で乗車可能に…博多駅の混雑緩和に期待

JR九州が導入する切符代わりのQRコードと改札機(福岡市博多区のJR吉塚駅で)

 JR九州は20日、西九州新幹線と特急の一部区間で、スマートフォンに表示したQRコードを改札機にかざすだけで乗降できる切符いらずの「チケットレスサービス」を導入すると発表した。QRコードは、専用のサイトかアプリを通じた事前決済により発行する仕組みで、今月26日の運行分から利用できる。

 西九州新幹線の全線と、博多駅を発着する特急(かいおうは対象外)の主な運行区間にある197駅でQRコードでの乗り降りが可能になる。特急が停車しない駅でも、乗り越し分の運賃を事前に支払うことで乗降できる。いずれも利用にはクレジット決済での予約が必要となる。

 西九州新幹線と特急は、交通系ICカードが利用できない上、インターネットで予約しても駅の窓口や券売機で切符を受け取って改札を通る必要がある。博多駅では行列が常態化しており、新たなチケットレスサービスの導入で混雑の緩和が見込まれるという。

 JR九州は2025年度中にも特急の全路線に拡大したい考えだ。古宮洋二社長は20日の記者会見で「(改札で)QRコードを読み取る速度も速く、快適に入場できる」とPRした。

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