8月の消費者物価指数、3年連続で上昇…コメは過去最大の3割アップ

 総務省が20日発表した8月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合が108・7で、前年同月比2・8%上昇した。3年連続で上昇し、上昇率は7月に比べて0・1ポイント拡大した。スーパーで品薄が発生したうるち米(コシヒカリを除く)は29・9%上昇し、比較可能な1976年以降で最大となった。

 生鮮食品を除く食料は2・9%上昇した。コメのほか、原料のカカオ豆が高騰したチョコレートは12・7%上昇した。政府の電気・ガス料金の負担軽減策がいったん終了した影響で、電気代は26・2%、都市ガス代は15・1%それぞれ大きく上昇した。一方、ガソリンは前年の反動で3・8%下落した。

 家計の実感に近い生鮮食品を含む総合の上昇率は3・0%だった。3%台に乗せるのは23年10月以来、10か月ぶりとなる。農林中金総合研究所の南武志氏は「これまで沈静化していた食料価格が再び上昇し、数か月見られた物価変動とは違った姿がみられた」としている。

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