大阪万博「ペットの入場」断念…多数の制約や獣医師確保の経費などが理由

 2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は13日、大阪市内で理事会を開き、万博史上初の取り組みとして検討していたペットの入場を断念することを決めた。

大阪・関西万博の会場(8月22日撮影、大阪市此花区で、読売ヘリから)

 ペットの入場は、愛猫家の松井一郎・前大阪市長が22年夏頃に協会側に提案。万博が「いのち」をテーマに掲げることから、動物との共生を打ち出す狙いがあった。

 万博協会は、動物アレルギーの人への配慮などから、来年5月の平日の10日間に限り、ペット用おむつを着用した小型犬をバギーに乗せた状態で、1日100匹まで認める案をまとめ、6月の前回理事会で提案した。

 しかし、制約が多いことや獣医師の確保などで8300万円の経費がかかることに慎重論が出て、結論が先送りされていた。

 この日の理事会では、万博協会が導入見送りを提案し、賛成多数で見送りが決まった。

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