国交省、200超の鉄道事業者などに車輪・車軸の緊急点検を指示…JR貨物の基準違反受け

 斉藤国土交通相は13日午前の閣議後記者会見で、JR貨物が車輪と車軸の取り付け作業で基準違反を繰り返した問題を受け、全国200を超す鉄道事業者などに対し、車輪・車軸の緊急点検を指示したと明らかにした。

国土交通省

 指示は12日付。国交省は鉄道事業法に基づき、現在使用する全車両の車輪・車軸について、取り付け作業の実施記録を確認した上で、今月末までに報告するよう求めた。

 記者会見で斉藤氏は、JR貨物の不正に加え、JR九州高速船による浸水隠し問題も念頭に「最も基本的で最重要の使命である輸送の安全確保を根底から覆すもので、安全への意識が欠如している」と厳しく指摘した。

 JR貨物の北海道室蘭市、川崎市、広島市の3車両所では少なくとも2016年以降、車輪などを車軸に押し込んではめる作業で、安全上の基準を超える圧力値が示されても作業をやり直さないケースがあり、不正車両数は計632両に上った。川崎と広島では数値の記録も改ざんしていた。

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