次期型スバル「フォレスター」は“省燃費の水平対向エンジン”搭載!? 北米仕様は2025年に“ストロングハイブリッド”設定へ！ 日本仕様にも期待大

すでに北米仕様は新型へのフルモデルチェンジを果たしているスバル「フォレスター」。彼の地で爆発的な人気を得ているこのスバルのミッドサイズSUVに、2025年、省燃費が魅力の“ストロングハイブリッド”仕様が追加されるといいます。どんなモデルなのでしょう？

「フォレスター」史上初の“ストロングハイブリッド”搭載

　スバルの北米法人は先ごろ、新型「フォレスター」に“ストロングハイブリッド”仕様を設定し、2025年の半ばに発売するとアナウンスしました。果たしてどんなモデルなのでしょうか？

　スバルのミッドサイズSUV「フォレスター」は、1997年に初代モデルがデビュー。以降、グローバル市場で展開される人気モデルへと成長しています。

　なかでも米国市場での人気の高さは特筆すべきレベルにあり、これまで260万台以上のセールスを記録。スバルの北米市場における最量販モデルとなっています。

　そんな人気の高さゆえか、スバルは去る2024年4月から、同マーケットにひと足早く6代目となる新型「フォレスター」を投入。早くも高い評価を獲得しています。

　6代目となった新型「フォレスター」は、優れた運動性能や先進的な安全装備、使い勝手のいいユーティリティなど、機能性と実用性をブラッシュアップ。初代からの「日常から非日常まで使えるSUV」というコンセプトを継承し、さらなる進化を果たしています。

　エクステリアは、存在感のあるデザインへと刷新。なかでも、上部のラインがヘッドランプとつながる大型のフロントグリルが特徴的です。

　インテリアは、SUVらしいタフさと安心感を表現。さまざまな機能を集約させた11.6インチディスプレイをコックピット中央に配置し、実用性と利便性を高めています。

　ボディサイズは、全長183.3インチ（約4656mm）、全幅72インチ（約1828mm）、全高68.1インチ（約1729mm）、ホイールベース105.1インチ（2670mm）で、すべてのグレードが独自の“シンメトリカルAWD”を採用しています。

　また、スバル自慢の4WDシステムには、走行環境によって最適な制御をおこなう“X-MODE”を採用。2ピニオン式の電動パワーステアリングや電動ブレーキブースター、フルインナーフレーム構造のボディなどと相まって、スムーズかつ爽快な走り味を実現します。

　エンジンには180馬力・178lb-ft（約241Nm）を発生する2.5リッター水平対向4気筒を用意。これに8速マニュアルモード付リニアトロニックCVTトランスミッションを組み合わせます。

　ちなみに、昨今のスバル車は安全性能の高さも魅力的ですが、新型「フォレスター」は従来から定評のあるステレオカメラに加えて、広角の単眼カメラを追加した3眼タイプの新世代アイサイトを搭載。先進運転支援機能も強化しています。

●省燃費はもちろん静粛性能の向上と燃費性能アップも実現

　北米仕様の新型「フォレスター」はこれまで、最高出力180hp、最大トルク178lb-ftを発生する2.5リッターの水平対向4気筒エンジンのみの設定でしたが、先ごろスバルの北米法人は、2025年の半ばに新たに“ストロングハイブリッド”システム搭載モデルをラインナップに加えるとアナウンスしました。

　スバル“ストロングハイブリッド”の概要については、すでに日本でも発表済み。2024年12月には、同システムを搭載したクロスオーバーSUV「クロストレック」が日本市場に投入予定となっています。

「クロストレック」に搭載される同システムは、スバル独自の水平対向4気筒エンジンとモーターを動力源とするもので、発電用と駆動用のふたつのモーターを備え、状況に応じてエンジンとモーターを動力源として効率よく使い分けるシリーズ・パラレル方式を採用。走りの楽しさと環境性能を高次元で両立しているのが特徴です。

　高出力の２モーターとフロントデフ、4WD機構をワンパッケージにしたトランスアクスルを新開発することで、モーター駆動をメインとしながら、モーターが苦手とする領域をエンジンがカバーするよう工夫されています。

　大容量の駆動用モーターは、アクセルの踏み始めからトルクフルな加速を実現。さらに、中間加速時もスムーズで安心感が高く、心地いい走りを楽しめるといいます。

“ストロングハイブリッド”に組み合わされるのは、新開発の2.5リッターの水平対向4気筒エンジン。水平対向エンジンは低重心かつ低振動が魅力ですが、“ストロングハイブリッド”は駆動用モーターが生み出す力強い加速がプラスされることで、システムの重量増を補って余りある動力性能を提供するとうたわれています。

　また、「EVドライブモード」の採用を含め、モーターだけで走行できる領域を拡大しており、エンジン音低減による静粛性の向上と燃費性能のアップを実現。環境性能を格段に高めているのも美点となっています。

　さらにドライブトレインは、低重心かつ重量配分に優れたスバル独自の4WD機構“シンメトリカルAWD”の基本レイアウトを継承。前後輪をプロペラシャフトでつなぐ機構を採用することで、あらゆる路面で優れた走行安定性と高い悪路走破性を発揮するといいます。

＊　＊　＊

　現時点において、新型「フォレスター」の“ストロングハイブリッド”仕様に関する詳細なスペックは明らかにされていませんが、「クロストレック」に通じるものではないかと予想されています。

「フォレスター」に本格的なハイブリッド機構が搭載されるのは、今回が初めてのこと。「フォレスター」史上初の“ストロングハイブリッド”搭載により、「日常から非日常まで使えるSUV」という魅力にさらなる磨きがかかることは間違いありません。日本仕様の発売はいつ頃になるのか、期待が高まります。