「ホンダ製レジャーバイク」の代名詞「モンキー」の最新モデルは歴史を感じさせる傑作 「ツーリングを楽しめる」走りのよさも魅力的

日本のバイクメーカー各社が発売する現行車種の中から注目のモデルをピックアップ。その人気の秘密をひもときます。今回はホンダのレジャーバイクの伝統を受け継ぐ「モンキー125」を取り上げます。

半世紀を超える歴史を感じさせるエクステリア

 ホンダのレジャーバイクにおける代名詞的存在ともいえるのが「モンキー」です。

 現行モデルは“原付二種”の「モンキー125」ですが、その前身は50ccエンジンを搭載し、50年の歴史を積み重ねてきたモデルでした。

ホンダ「モンキー125」

ホンダ「モンキー125」

「モンキー」のルーツは、1961年に発表された「Z100」というモデル。これはホンダが運営していたレジャー施設・多摩テックで遊具として導入されました。

 その後、「Z100」を発展させた輸出モデル「CZ100」が海外で人気を博し、1967年には「モンキーZ50M」を日本国内で発売。2017年登場の「モンキー・50周年アニバーサリー」まで、半世紀に渡って歴史にその名を刻み続けました。

 翌2018年に登場したのが“原付二種”の「モンキー125」。エンジンの排気量が125ccに拡大されただけでなく、車体もひと回り以上大きくなって前後ホイールは12インチに。倒立式のフロントフォークや前後ディスクブレーキなど、足回りも大きく進化しています。

 車格はアップしたものの、デザインはかつての「モンキー」の雰囲気をうまく再現しています。

 ホンダが得意とする“横型”エンジンやコンパクトなガソリンタンクに、ボリュームのあるひとり乗りシートを組み合わせたシルエットは、まさに長く親しまれてきた「モンキー」そのものです。

“原付二種”となったことで、走行性能も大きく向上。排気量アップに伴い、パワーとトルクは従来の2倍以上になっていますし、車体や足回りのスペックも向上しているので、レジャーバイク的な使い方だけでなくツーリングも楽しめるモデルになりました。

 ベースとなっているのは、同じクラスの「グロム」ですが、「モンキー125」はひとり乗り専用設計となることと、リアが2本サスになっているのが大きな違い。乗り味も「グロム」に比べて郊外の道をのんびり走るのが気持ちいいものになっています。

 2021年には、エンジンがロングストロークの新タイプになると同時に、トランスミッションが4速から5速に。この進化により走行性能がさらに向上しただけでなく、低中回転域での扱いやすさもアップし、気持ちよく流す走りも楽に楽しめるようになりました。

 しかも現行モデルは、シンプルながら初期の「Z100」を思わせるカラーリングに。半世紀を超える歴史に思いを馳せながら乗るのもオツなものですし、快適な乗り心地を満喫しながら街乗りやツーリングを楽しむのにも最適なモデルに仕上がっています。

●製品仕様
・価格(消費税込):45万1000円
・サイズ:1710×755×1030mm
・ホイールベース:1145mm
・シート高:776mm
・車両重量:104kg
・エンジン:空冷単気筒OHC
・総排気量:123cc
・最高出力:9.4ps/6750rpm
・最大トルク:11Nm/5500rpm

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