ツーリングも楽しめる“おしゃれカブ”! ホンダ「クロスカブ110」はアウトドア風デザインが魅力的

日本のバイクメーカー各社が発売している現行モデルの中から、注目のバイクをピックアップ。その人気の秘密をひもときます。今回はホンダ発“原付二種”のヒットモデル「クロスカブ110」を取り上げます。

最新型へ進化して走行性能がアップ

 ホンダ「クロスカブ110」の最新モデルは2022年に登場。同クラスの「スーパーカブ110」をベースとし、アウトドアテイストのデザインをまとったモデルという仕立ては、2013年に登場した初代から継承されています。

ホンダ「クロスカブ110」

ホンダ「クロスカブ110」

 初代の「クロスカブ」は、独立した丸型ライトと、その周囲に設けられた防護用の丸パイプ、さらに、アップライトなパイプハンドルが特徴でした。

 2018年にはモデルチェンジで「クロスカブ110」へ進化。レッグシールドのないスタイルとなり、よりアウトドア風のテイストに。タイヤも未舗装路でも走りやすいセミブロックタイプとなりました。また2019年には、黒×赤カラーの「くまモンバージョン」も登場しています。

 最新型がリリースされたのは2022年。シリンダーが水平近くまで前傾した”横型”と呼ばれるシリーズ共通のエンジンがロングストロークタイプの新型となり、低中速域でのトルク感が向上しました。

 ホイールは、それまでのワイヤースポークタイプからキャストタイプとなり、チューブレスタイヤにも対応。同時に、フロントブレーキがディスク化され、ABSも装備されています。

 このモデルチェンジによって、走行性能がかなり向上。新型となったエンジンは、数値だけ見ると0.3Nmとわずかなトルクアップを果たしたに過ぎませんが、実用回転域のトルクが向上しているため、従来モデルではシフトダウンしたくなるような上り坂などもアクセルを開け足すだけで上っていくことができます。

 また、キャストホイール化とフロントブレーキのディスク化によって路面の状況がつかみやすくなり、制動力とコントロール性がアップ。安心感も向上しました。いかにもビジネスバイク然とした乗り味が、普通のバイクに近いものになったのは大きな進化といえるでしょう。

 ホンダの同クラスには、「CT125・ハンターカブ」という人気モデルが存在しますが、最新型の「クロスカブ110」になってから、走行性能の差はかなり詰まっているように感じます。

 また、「クロスカブ110」の方がシート高が低く、重量も11kg軽いので、小柄な人でも乗りやすいのがポイントです。

 それでいて価格(消費税込)は、「CT125・ハンターカブ」の44万円に対して「クロスカブ110」は36万3000円とリーズナブル。性能や満足度に対するコストパフォーマンスはかなり高いといえます。

 通勤や街乗りに使うライダーを中心に人気を獲得している「クロスカブ110」。最新型は未舗装路における走破性も向上しているので、キャンプやツーリングに連れ出すのにも適しています。

 さらに、“小型AT免許”で乗れることから、ホンダの“原付二種”の中でもお得感の高いモデルといえそうです。

●製品仕様
・価格(消費税込):36万3000円
・サイズ:1935×795×1110mm
・ホイールベース:1230mm
・シート高:784mm
・車両重量:107kg
・エンジン:空冷単気筒OHC
・総排気量:109cc
・最高出力:8.0ps/7500rpm
・最大トルク:8.8Nm/5500rpm

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