能登復興へ150人常駐 岸田首相が発足式視察 「復興割」は補助率7割へ

岸田文雄首相は能登半島地震の発災から半年となる1日、石川県内の被災地を視察した。省庁横断型の支援拠点「能登創造的復興タスクフォース(TF)」の発足式に出席し、記者団に「現場が抱える課題を速やかに把握し、省庁にまたがる課題にオール霞が関で対応する」と語った。能登地域を対象とした観光支援策「復興応援割」に関し、旅行費用の7割を補助する方針も示した。

TFは能登空港(同県輪島市)内に設置。関係省庁の職員150人を常駐させ、被災地の課題として残る上下水道の復旧や倒壊家屋の解体、撤去などへの対応に当たる。発足式で首相は「復興の隘路となる課題を霞が関が一体となって解決する」と述べた。

また、震災で甚大な被害を受けた伝統工芸、輪島塗の支援策も示した。今年10月に再開予定の県立輪島漆芸技術研修所に対し「文化復興に向けて国として追加支援を行う」と語った。

首相は七尾湾に面した同県屈指の観光地、和倉温泉(同県七尾市)も視察し、周辺の護岸の復旧工事について「国としても前面に出て対応したい」と表明した。能登地域を対象とした復興応援割の補助率を7割とする方針も示して「復興次第、直ちに開始できるよう具体化を進めたい」と語った。

首相の被災地入りは2月24日以来で3回目。

ジャンルで探す