中小の軽減税率特例、再検討を=延長続き「成長阻害」―政府税調会合

政府税制調査会(首相の諮問機関)が19日開いた専門家会合で、中小企業の法人税負担を軽減する時限措置の再検討や廃止・縮小を求める意見が相次いだ。今年度末に期限を迎えるが、既に約15年間続いており、「延長に次ぐ延長は良くない」「企業の成長を阻害している」との声が上がった。
中小企業に対する法人税の軽減税率はリーマン・ショック後の2009年度に特例措置が導入され、本来は19%が課される年800万円以下の所得に15%が適用されている。中小企業庁は物価高や人件費の高騰、金利の上昇などを理由に特例の2年延長を要望している。
専門家会合で財務省は、所得が大きい中小企業ほど最大32万円の減税を満額受けられる現状を説明したほか、中小の6割を占める赤字企業に減税効果が及ばないと指摘した。

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