外出自粛で「ぬか漬け」に挑戦する人たち 食材のロスを防いで節約にも

手軽なキットも人気。自宅でおいしいぬか漬けを味わいたい

 外出自粛の生活が続き、自炊をする機会が増えたという人は多いだろう。さらに料理にかける時間に余裕ができたことで、新たな挑戦をする人たちもいる。そのひとつが、「ぬか漬け」作りだ。

 米ぬかで作られた「ぬか床」に、野菜などを漬けて作るぬか漬け。ぬか床の作り方は家庭によって様々だが、基本的な製法の一例は以下の通り。【1】米ぬかに水と塩を適量加え、そこに昆布や唐辛子などを入れて風味を加える。【2】捨て漬け野菜を漬ける。1日1~2回ぬか床を混ぜ、4~5日経ったら捨て漬け野菜を交換する。【3】10日程度経ったらほぼ完成。以降1日1回程度ぬか床を混ぜながら、日々野菜を漬けていくことで、より風味が増してくる。

 今回の“おうち時間”を利用して、ぬか漬け作りを始めたという、夫と2人暮らしの30代の会社員女性・石田さん(仮名)はこう話す。

「今までは週に2~3回くらいしか自炊しなかったんですが、最近はほぼ毎日自炊。でも手際がそんなによくないので、食卓に出せる品数が少ないと感じることも少なくありませんでした。そんな時にSNSを見たら、偶然友人がぬか漬けをやっているというのを知って、これならそんなにお金も手間もかけずに、もう一品増やせそうだなと思って始めました。

 もともと母がぬか漬けをやっていたので、そのレシピを教えてもらって作っています。ぬか床を作ってから1か月くらいですが、ちょっとずつ好みの風味に近づいてきているような気がします。私がよく漬けるのはキュウリ、ナス、大根など。ミョウガ、ゴボウなんかもやりました。すっかりハマっていて、これからぬか床がどんどん熟成してくると思うと、ワクワクします。どんどんいろいろなものを漬けていきたいです」

◆余った野菜をぬか漬けに

 ぬか床を自作すると漬け始められるようになるまで10日~数週間、熟成させるのは数か月かかるが、市販されているぬか床であれば、購入したその日から漬けることができる。容器とセットになっている商品や、袋に入っているぬか床にそのまま野菜を入れるタイプの商品もある。

 そんな市販のぬか床を活用しているのは、40代の独身男性会社員・竹内さん(仮名)だ。晩酌のおつまみとして、ぬか漬けを作っているという。

「外出自粛期間になって、時間もあるからということで、料理を始めたんです。スーパーで食材を買ってくるんですが、多めになりがち。そこで、余った野菜を傷ませないために、ぬか漬けを始めました。私が購入したのは600円くらいの袋タイプのぬか床です。塩もみした野菜をぬかが入った袋に入れるだけで、かき混ぜる手間もそんなに必要ありません。

 ぬか漬けにする野菜はニンジン、キュウリ、ナスなど、その時余っているもの。漬ける時間は半日から1日くらいです。毎日いろんな野菜を漬けて、それをつまみにお酒を飲むのが楽しみになりました。食材を余らせがちな人にとっては、無駄を減らせるし、いいと思います」

 食卓を彩るおいしい一品になるだけでなく、食材のロスを防ぐことにもつながるぬか漬け。ステイホームで、そのメリットが見出されているようだ。

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