CANARY「段ボールのこ ダンちゃん フッ素コーディング キャップ付き」【KREVAの文具PRESS】

【KREVAの文具PRESS】

文具コーナー巡りをライフワークとするラッパー・KREVAが、愛する文具と共に過ごす日々を、写真と文章で語るコラム。

KREVA
2004年9月08日(クレバの日)に「音色」でソロデビュー。現在は楽曲プロデュースを始め、多岐にわたり活動を展開中。今年6月18日にソロデビュー20周年を迎え、20周年イヤープロジェクトが一挙解禁。10月からJ-WAVE(81.3)にてナビゲーターを務める新番組がスタート。11月3日にはアナログ盤3タイトルが発売。さらに翌11月4日にニューデジタルシングル「ForeverStudent」を配信リリース。2025年初冬には、初の直筆リリックの展示「原書展」が開催決定! 最新曲「Expert」も好評配信中

 

 

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CANARY「段ボールのこ ダンちゃん フッ素コーティング キャップ付き」

■「段ボールのこ ダンちゃん」は文房具なのか?

文房具好きなのは間違いないが、もしかしたら文具コーナー好きなのではと思うことがある。

たくさんの品物が理路整然と並ぶ売り場を歩きながら、結構しっかり目に笑顔になっていることを自覚した時には「あぁ、本当に好きなんだなぁ」と、思わず声に出して笑ってしまった。棚卸し作業をしていた店員さんから、ニヤニヤしているかと思えばはっきりと笑い出すなかなかな存在として認識されたことだろう。

文具コーナーにはその時々のトレンドやお店ならではのチョイスがあって面白い。学生や若い人が多い街にある文具コーナーではルーズリーフの棚が拡充され独立したかと思えば、東京の中心にある老舗の文具店には個性的なノートばかりが並んでいる。大型電気店の中の文具コーナーではあり得ない数の電卓を買うことができるし、小学校が近くにあるコンビニの中に見慣れた学習帳の什器があるところもある。

でも「段ボールのこ ダンちゃん」が売っているのは見たことがない。俺は4本所有している。自分が行くところ各所に1本ずつ置いている。オフィシャルHPにある文章をそのまま引用させてもらおう。

「宅急便をはじめ身近な梱包の主流は段ボール箱です。(中略)上下に刃が付いているのでPPバンドを切り、そのまま開封することが可能です。普通のカッターはダンボールを切るのは苦手。ダンちゃんならばラクラクです。家庭ではもちろん、オフィスでも女性が梱包を開ける機会が増えています。そんな時、ダンちゃんをお役立て下さい。」

我が家では毎日のように段ボールに入れられた荷物が届く。それを開封する時に玄関横の収納扉裏に貼り付けたフックに、持ち手部分にボールチェーンを付けた“ダンちゃん”がぶら下がっているのでそれで封を解く。

以前はフタ付きのものが存在しなかったので、たまに落ちた時に危険を感じることもあった。ということで蓋つきが発売になった時には、願えば叶うのだな、思いは届くのだなと実感できた。

それは冗談にしてもそのくらい皆が使っているということだろう。特に助かるのが先ほど引用した文にもあった通りPPバンドが簡単に切れる点だ。カッターではなかなかそうはいかない。ギザギザのある歯のおかげで切りやすい。そしてたまにやってくる、大きな段ボールを“ダンちゃん”があれば通常サイズまでカットできる。もう欠かせない。それでいて名前がダンちゃん。かわいい。「段ボールのこ ダンちゃん」が、「段ボールの子、ダンちゃん」に思えてくる。意味はわからない。

段ボール開封にまつわる商品が文具店にも見られるようになってきた。あなたの街の文具店にもいつか“ダンちゃん”がやってくるかも。願えば叶うのか。

<写真・文/KREVA 写真(キービジュアル)/藪内 努 ヘアメイク/結城 藍 スタイリスト/藤本大輔(tas) 構成/TOMMY>

※2024年10月4日発売「GoodsPress」11月号119ページの記事をもとに構成しています

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