微生物原料のサプリメントに安全強化策 消費者庁が年内にも指針改正

消費者庁が入る東京都千代田区霞が関の中央合同庁舎第4号館

 小林製薬の紅麴(べにこうじ)サプリメントをめぐって健康被害が相次いだ問題を受け、消費者庁は18日、サプリメントに微生物由来の原材料を使う場合の規定を新たに盛り込んだガイドライン改正案を明らかにした。サプリメントの製造業者に、原材料の規格を設定し試験検査をするよう求める。改正は年内にも行う方針。

 現在、錠剤やカプセル剤などのサプリメント製造にあたっては、品質を一定に保つための適正製造規範(GMP)を示したガイドラインを同庁が定め、事業者に推奨している。

 このガイドラインを改正し、サプリ製造業者が微生物由来の原材料を使う際には、意図しない成分が混入しておらず、同等同質なものであることを確認できるよう、原材料の規格を設定し、官能試験やクロマトグラフィーなどによる分析をするよう求める。

 小林製薬の問題では、工場内の青カビが原料の培養段階で混入してプベルル酸を産生、腎障害を引き起こしたとされる。

 ガイドライン改正案はこの日の食品衛生基準審議会新開発食品調査部会で了承された。今後、同庁はパブリックコメントを募集し、早ければ年内に改正する。(大村美香)

ジャンルで探す