円相場、一時1ドル155円台 米金利上昇で3カ月半ぶりの円安水準

円相場

 13日の東京外国為替市場で円相場は円安ドル高に振れ、一時1ドル=155円台まで下落した。7月30日以来、約3カ月半ぶりの円安水準となった。米大統領選で勝利したトランプ氏の政策がインフレ(物価高)を再燃させるとの見方から米金利が上昇。日米の金利差の拡大が意識され、低金利の円を売ってドルを買う動きが加速している。

 午後5時時点では1ドル=155円10~12銭で、前日同時刻より1円以上も円安に振れた。

 今月上旬にトランプ氏の当選が決まって以降、円安ドル高の流れが続いている。トランプ氏が掲げる関税政策や財政支出の拡大は、インフレ圧力につながるとの見方が強い。そのため、米国の利下げペースが鈍るとの思惑から米金利が上昇し、幅広い通貨に対してドルが買われた。

 三菱UFJ銀行の井野鉄兵氏は「トランプ氏を起因とした流れを止める材料は現状見当たらず、160円台も視野に入った。政府による為替介入の警戒感が高まる可能性がある」とする。(山本恭介)

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