選択的夫婦別姓「国民の見える前で議論を」 経団連会長、進展に期待

記者会見する経団連の十倉雅和会長=2024年10月8日、札幌市、木村裕明撮影

 経団連の十倉雅和会長は8日、選択的夫婦別姓の導入に前向きだった石破茂氏が、首相就任後は導入に慎重な発言をしていることについて、これまで自民党の一部保守派の反対で議論が進んでこなかったことなどを念頭に、「価値観という名の下に議論をしないのはいかがなものか。自民党内でも国会でも、国民の見える前でぜひ議論をしてほしい」と述べ、議論の進展に期待を示した。札幌市での記者会見で質問に答えた。

 石破首相について、自民党総裁選で展開した各分野での持論が後退しているとの批判があることに関しては、「プラグマティック(現実的)にやらなければいけない面もある」と一定の理解を示した。次期衆院選では経済政策や「政治とカネ」の問題が争点になるとして、「政策本位の選挙、論戦を大いに期待したい」と述べた。

 次世代半導体の国産化をめざすラピダスへの支援にも触れ、「ラピダスを中心に北海道に半導体産業のクラスター(集積)をつくることをにらんだ長期的支援をぜひ実施してほしい」と話した。(木村裕明)

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