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道路や橋、インフラ老朽化を人工知能が監視  補修時期も予測 阪大など開発

 東京電力ホールディングス(HD)やダイキン工業、大阪大などの研究チームが、人工知能(AI)を使って24時間態勢でインフラ施設を点検できる技術を開発していることが15日、分かった。全国各地にある橋や道路、送電網などの傷み具合のデータを広域的にインターネットを経由して収集。それぞれの施設で補修が必要となる時期などをAIが予測するのが特徴で、平成32年度に世界初の実用化を目指す。
 東電HDとグループ会社が持つインフラ点検のノウハウを学んだAIが、過去のデータと照合して施設の劣化状態を診断する。あらかじめインフラ施設に取り付けたセンサー機器が、コンクリートや鋼材のゆがみなどを自動で計測。そのデータを無線通信でネット上のサーバーに集めて、AIに解析させる仕組みだ。
 点検データは1秒ごとに送信でき、24時間態勢での監視も可能になるという。
 AIは経験に基づき、学習していくため、運用を継続すれば、点検の性能が飛躍的に向上すると期待される。将来的には航空機の点検・整備にも応用ができるとみている。
 センサーを組み込んだ機器類には、さびに強く耐久性のある化学樹脂を使う予定で、ダイキン工業が素材を研究。AIは、大阪大学産業科学研究所(関谷毅教授=電子工学)が開発を担う。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて実施している。
 現在のインフラ点検は、専門業者が施設の現場に赴き、計測機を使用したり、目視で確認したりして、傾きやひび割れなどの有無を調べるのが主流となっている。AIによる点検が実用化されれば、人手不足の改善や費用の削減につながる可能性がある。