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【フード 食・トレンド】「クーリングフード」に脚光 アロエ食品

ロングセラーの森永アロエヨーグルトを食べる女性会社員=東京都港区(福島範和撮影)

 アロエが体温を下げるクーリングフードとして改めて注目され、この夏の猛暑を意識した新商品が目立つ。ロングセラーのアロエ入りヨーグルトも出荷額を伸ばしているという。美容への意識が高い女性、高まる健康志向なども念頭に、メーカー側は販路開拓に力を注ぐ。(高橋天地)
 ◆猛暑に良い食材
 アロエは肉厚な葉や茎、根の部分に水を貯蔵する多肉植物。砂漠など乾燥地に生育し、アフリカ大陸やアラビア半島に多く分布。エジプトや欧州では紀元前から薬草として利用されていた。
 「漢方医学の父」と呼ばれる16世紀中国・明の李時珍は、薬学書「本草綱目(ほんぞうこうもく)」でアロエを「蘆薈(ろかい)」と表記した。アロエの「ロエ」の部分に漢字をあてたものだ。皮膚病に効く植物と紹介されているという。
 実際、アロエはどんな効能があるのか。「猛暑への対策に適した食材といえます」と指摘するのは漢方・薬膳アドバイザーの杏仁美友(きょうにん・みゆ)さんだ。
 「中医学(中国の伝統医学)や日本の漢方は、体内に取り込んだ食材の特性を『寒』『涼』『温』『熱』に分類し、アロエは『寒』の食材。肝、心、胃、腸に働きかけて体内の余分な熱を取り、イライラを抑えたり、不眠を解消したり、便通をよくする効果があるとされています」という。
 ◆新しい味へ挑戦
 「5月9日の発売以来、売り切れ店が続出。国内のコンビニでは販売を終了しました」
 アロエ果肉を盛り込んだアイスキャンディー「ガツン、とアロエ」(130円)を発売した赤城乳業(埼玉県深谷市)のマーケティング部、関根遥さんは声を弾ませた。
 みかんやグレープフルーツなどの果肉の食感を楽しむことができるロングセラー「ガツン、と〜」シリーズにアロエを加えたのはなぜか。関根さんは「企画担当者たちが『今までにない新しい味に挑もう』と話し合っているとき、『アロエをアイスに入れたらおいしいのでは?』とアイデアが浮かんだのです」と話す。
 購入者は20〜40代の男女が中心だが、「ガツン、とアロエ」は他のフルーツに比べ女性の割合が高い。関根さんらは「アロエはさっぱりとした食感で、爽やかな味覚が楽しめる。美容や健康にも良いことが知られてきた。意識の高い女性が興味を抱いたとみていいでしょう」とみている。
 ◆多彩な展開
 このほか、日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC、横浜市)は4月20日、冷たい飲むスイーツ「Krushers(クラッシャーズ)」に新フレーバーとして「アロエ&マスカット」(350円)を加えた。
 紅茶ブランド「リプトン」は、東京・表参道と大阪・梅田に夏限定の専門店を設置し、フルーツ・イン・ティー「ビューティーストロベリー+アロエ」(カップ600円)などの販売に力を入れている。
 ◆ロングセラーも
 平成6年の発売から23年、アロエ入りのヨーグルト市場で約40%のシェアを持つ森永乳業(東京都港区)のロングセラー「森永アロエヨーグルト」シリーズは出荷額を伸ばしている。
 同社によると、29年4〜6月の累計出荷額は前年同期に比べ5%増加した。広報担当者は「今年3月から『カラダにアロエのチカラ』とコピーを付け、パッケージデザインを変更。健康志向に訴えたことが大きく寄与した」と分析している。
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