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経団連、「行動憲章」改定へ 7年ぶり、人権・環境を世界基準に

 経団連が、会員企業の順守・実践すべき事柄を規定する「企業行動憲章」を改定することが16日、分かった。国連で採択された持続可能な開発目標「SDGs」を各企業の基本理念に取り込むよう促しており、国内だけでなく、全世界基準で、人権や環境、労働の面での企業の取り組み強化を求める方向。11月をめどに改定する予定だ。
 企業行動憲章は平成3年に制定され、今回が7年ぶりで5回目の改定となる。経団連や会員企業にとっては「最高法規」と位置づけられている。
 このほど検討作業を始めた改定のポイントはSDGs対応。企業活動のグローバル化が進む中、企業や経済が持続可能な成長を続けるため、国内外で同水準のコーポレートガバナンス(企業統治)の必要性を強調する。
 特に、日本企業は、環境問題や女性活用などの人権問題で世界の先進企業に比べて遅れが指摘されており、この点での企業改革を促す。
 SDGsは、「貧困をなくす」「飢餓をゼロに」「気候変動に具体的な対策を」「産業と技術革新の基盤をつくる」-など17の分野で構成されている。既に経団連はSDGs実現に向けて、政府の成長戦略にも盛り込まれた人工知能(AI)やビッグデータなどで快適な社会をつくる構想「ソサエティー5.0」の活用を提言している。
 経団連は今後もさまざまな提言などで政府や会員企業に積極的なSDGs対応を呼びかける。

【用語解説】SDGs
 国連加盟の各国首脳らが参加し、2015年9月に米ニューヨークで開かれた国連サミットが採択した16〜30年の行動数値目標。貧困や飢餓、環境など17分野の目標がある。16年5月、日本政府は推進本部を設置し、総額約71億ドル(約8千億円)の国際支援を表明。12月には追加支援5億ドル分を発表し、再生可能エネルギーの推進や循環型社会の構築など8項目の優先課題を定めた。