米銀大手4行、第3四半期利益が予想超え 景気回復やM&Aブームで

 10月14日、今週発表された米銀主要4行の第3・四半期決算は前期に続き好調な内容となった。新型コロナウイルス禍で積み上げた貸倒引当金の戻し入れのほか、M&A(合併・買収)ブーム、株式の引受業務およびトレーディングの収入増が利益を押し上げた(2021年 ロイター)

[ワシントン 14日 ロイター] - 今週発表された米銀主要4行の第3・四半期決算は前期に続き好調な内容となった。新型コロナウイルス禍で積み上げた貸倒引当金の戻し入れのほか、M&A(合併・買収)ブーム、株式の引受業務およびトレーディングの収入増が利益を押し上げた。

JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)、バンク・オブ・アメリカ(BofA)の利益は合計で287億ドルとなり、市場予想を上回った。

融資の焦げ付きに備えた貸倒引当金の戻し入れは4行合計で60億ドルに上り、好決算のけん引役となった。

新型コロナワクチンの普及により米国内で職場復帰や社会活動再開の動きが広がる中、4行は消費者支出が急増したと指摘。しかし、融資は各行で伸びにばらつきが見られた。景気の先行きについては、幹部らは総じて慎重ながらも楽観的な見方を示した。

Wファーゴのチャールズ・シャーフ最高経営責任者(CEO)は14日のアナリスト説明会で「経済の先行きは有望だ」と述べた。「消費者の経済状態は強いままで、借り入れは45年ぶりの低水準にあり、負債は長期的な平均を下回っている。企業の状況も良好だ」とした。

JPモルガンは、顧客のクレジットとデビットカードの利用額が前年同期比で26%増え、カードローンも小幅に増えた。BofAの顧客によるクレジットとデビットカードの利用額は21%増加した。

シティのクレジットカードの米国内の利用額は24%増。ただ、多くの顧客はカードローンの返済を進めたため、融資で稼ぐ純金利収入は3%減少した。前期比では5%増となり、改善の兆しも見えた。

<M&Aブーム>

一方、投資銀行大手モルガン・スタンレーが14日発表した第3・四半期決算は、投資銀行業務とM&A助言業務の収入が過去最高となったことで、予想を上回る好決算になった。

ジェームズ・ゴーマンCEOは決算発表後、CNBCとのインタビューで「投資銀行そのものとM&Aが絶好調だ」と述べた。世界経済の成長や巨額の財政刺激策、過去最低水準の金利を理由に挙げ、「人々は金融取引に意欲的だ」と語った。

JPモルガンの法人・投資銀行部門も好調さが目立った。M&Aと株式の引受業務の活発化で助言手数料収入が約3倍に増えた。

BofAの株式部門の収入は33%増加。顧客の資金調達の活発化やトレーディング業務の好調が背景にある。シティグループも株式市場部門が40%増収となった。

ブランディワイン・グローバルのポートフォリオマネジャー、パトリック・ケイザー氏は「決算は軒並み非常に堅調だった」と指摘。融資の伸びが好転する兆しや景気への楽観的見方、消費の底堅さの再確認に特徴づけられたとした。

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