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NY市場サマリー(13日)

[13日 ロイター] - <為替> ドル指数に対しおおむね横ばいで推移した。9月の米消費者物価指数の伸びが予想に届かず、インフレがなお抑制されていることが示されたことが連邦準備理事会(FRB)当局者の懸念材料になるとの見方から、ドル指数は当初は低下していた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時92.749と約2週間ぶりの低水準をつけたものの、その後は上向き、0.02%高の93.072となっている。週初からは約0.75%低下し、5週間ぶりの大幅な低下となった。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)のグローバルプロダクト・市場戦略部門責任者、カール・シャモッタ氏は、「市場は条件反射的に反応したが、過剰反応だった可能性がある」と指摘。その後冷静になり、ドルに買いが入ったとの見方を示した。

トランプ米大統領が米欧など主要6カ国とイランが2015年に締結した核合意について、イランが順守しているとは「認めない」と表明。核合意の枠組みからの完全な撤退は表明しなかったものの、米議会に対し対イラン経済制裁を再発動するかどうか60日以内に決定するよう要請した。

前出のシャモッタ氏は「トランプ氏が核合意に対し消極的になっていることで世界的にリスク回避の動きが高まっている」としている。

ドル/円<JPY=>は0.37%安。ユーロ/ドル<EUR=>は0.07%安の1.1821ドル。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、ユーロ圏のインフレ率上昇に向けた進展はまだ不十分とし、引き続きかなりの金融刺激策が必要との見解を示したことでユーロが軟化した。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが低下し、指標10年債利回りは2週間ぶり低水準をつけた。朝方発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は精彩を欠く内容に終わり、インフレ上昇を見込んでいた投資家の間で失望感が広がった。

BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏は「インフレ情勢が広範にわたり低調であることは明確」とし、「米連邦準備理事会(FRB)はインフレの上昇を見込んできているが、現時点でそれを裏打ちするデータは存在しない」と語った。

終盤の取引で10年債<US10YT=RR>価格は13/32高。利回りは9月27日以来の低水準となる2.278%をつけた。

地政学リスクを巡る懸念も、債券買いを後押しした。トランプ米大統領がこの日、米欧など主要6カ国とイランが2015年に締結した核合意について、イラン政府の順守を認めないと表明した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 上昇。底堅い経済指標やハイテク株の上昇が全体の株価押し上げに寄与した。週足ではダウ工業株30種とS&P総合500種が5週連続、ナスダック総合が3週連続で上昇した。

S&Pハイテク株<.SPLRCT>は0.5%上昇。

米動画配信サービス大手ネットフリックス<NFLX.O>は1.9%高で終了。週明け16日に決算発表を控える中、証券会社による目標株価の引き上げが相次いだことを好感し、取引時間中には過去最高値を更新した。

アップル<AAPL.O>は0.6%高。

投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)<.VIX>は9.61と、記録的な低水準にとどまった。

週足では、ダウは0.4%、S&Pは0.2%、ナスダックは0.2%それぞれ上昇した。

ニューヨーク証券取引所の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回り、比率は1.43対1だった。ナスダックは1.08対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約58億株で、直近20営業日平均の61億株を下回った。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> さえない米消費者物価指数(CPI)の発表をきっかけに、ドルが対ユーロで下落したことに伴う割安感などから買われ、続伸した。中心限月12月物の清算値は前日比8.10ドル(0.62%)高の1オンス=1304.60ドルとなった。

米労働省が発表した9月のCPIは全体が前月比0.5%上昇、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は0.1%上昇と、いずれも市場予想(ロイター通信調べ)の全体0.6%上昇、コア0.2%上昇を下回った。これを受けて、外国為替市場ではユーロに対してドル安が先行。ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が生じたこと から、金が買われた。

このほか、北朝鮮情勢などをめぐる地政学的リスクに加え、トランプ米大統領がこの日、 2015年のイラン核合意は「国益に見合っていない」として「イランの合意順守を認め ない」と表明したことも、安全資産とされる金買いを後押しした。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 中国の輸入量増加や中東の地政学的リスクの高まりを背景に買いが入り、反発し た。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値は前日比0.85ドル(1.68 %)高の1バレル=51.45ドル。週間では4.38%高となった。12月物の清算値は0.80ドル高の51.73ドル。

中国税関総署はこの日、9月の原油輸入量が9%近く増加し、日量900万ドルに達したと発表した。これを受け、世界最大の原油輸入国である同国のエネルギー需要の減退懸念が後退。

また、中東地域では、住民投票で独立賛成派が圧倒的多数を占めたイラク北部クルド自治政府と中央政府との対立が深まっており、軍事行動に発展するリスクが警戒されているほか、トランプ米大統領がこの日、対イラン包括戦略を承認したとの報も加わって、相場はじりじりと上昇、午前には一時51.72ドルの高値を付けた。

午後には、トランプ大統領が対イラン戦略の詳細を発表。イランと欧米諸国が2015年、核開発制限の見返りに制裁を解除するとした合意は「国益に見合っていない」として圧力を強化する構えを明確にした。ただ、合意内容から当面離脱しないとしたことで、相場はいったん上げ幅を縮小。51ドルを割り込んで推移していたが、清算値確定の直前には再び上向きに転じるなど荒い値動きとなった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]