「ビームを使って撃墜しろ!」現実に一歩前進? イスラエル「アイアンビーム」高出力レーザーを手に入れる

正確には防空レーザーです。

レーザーシステム要を自国企業が提供へ

 イスラエルの防衛企業エルビット・システムズは2024年10月28日、開発中のレーザー防空システム「アイアンビーム」に高出力レーザーシステムを提供する契約を同国国防省と結びました。

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目標にレーザーを照射する「アイアンビーム」(画像:ラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズ)。

「アイアンビーム」は、ラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズが開発しているレーザーを使った指向性エネルギー兵器です。イスラエルが導入している防空システム「アイアンドーム」で撃墜しきれなかった脅威を、さらに近距離でレーザーによって撃ち落とすことほ想定しているほか、無人機やドローンへの対抗策用としても期待されています。なお、射程は現状で約7km程度のようです。

 巡航ミサイルやロケット弾、無人航空機などにレーザーを数秒間照射して撃墜する仕組みの防空システムになっており、2022年4月14日に実証機が目標迎撃試験に成功しています。

 同システムが導入されると防空システムが強化されるほか、1発あたりの価格が1000万円程度といわれる「アイアンドーム」用の対空ミサイルの節約にもつながります。

 エルビット・システムズと国防省が結んだ約2億ドルとなるこの契約では、同社が世界的にリードする最先端の高出力レーザー技術を提供するとのことです。

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