横浜の圏央道にド並行「もう一つの環状道路」とは? でも今は“惜しい!” 国道1号への“完全接続”する日は

横浜で建設が進む圏央道の一部「横浜環状南線」。そのすぐ近くに開通したもう一つの環状道路が「環3」です。ただ不完全で“惜しい”状態は、いつまで続くのでしょうか。

戸塚の谷を一気にショートカットして「国1」へ!でも…

 横浜市内で圏央道の一部となる高速道路「横浜環状南線」の建設が進んでいます。東は首都高や横浜横須賀道路とつながる釜利谷JCT、西は戸塚IC(仮称)で国道1号に接続します。戸塚IC周辺の国道1号では、その建設のために道路の形態が大きく変わりました。

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環状3号線。戸塚の山がちな地形を高架やアンダーパスで克服している(乗りものニュース編集部撮影)。

 横浜環状南線は線形的に、横浜の「環状4号線」の高速版といったところですが、実は近年、すぐ北側に並行する“もう一つの環状道路”が延伸して国道1号へ接続しています。これが横浜の「環状3号線」です。

「環3」は磯子区の国道16号から、JR根岸線の駅がある洋光台や港南台といった住宅街を抜け、戸塚の国道1号までを東西に4車線で結んでいます。他に瀬谷区・都筑区でも開通していますが、環状道路としてはつながっていません。

 国道16号―1号の区間は山がちなニュータウンを貫き、東海道線や柏尾川を高架で越えます。深い谷に形成されている戸塚の街をショートカットするかのように横断し、山の上の国道1号に取り付くルートとは、「環4」と比べてもかなり便利です。国道1号下り線には専用ランプを通じて信号なしで接続するインターチェンジ方式となっています。

 ただし、国道1号の上り線と環3をつなぐランプはありません。

 環3は2022年3月の延伸で、国道1号の東側、下り線のみに接続したのです。今後、下り線ランプの手前から国道1号の下をくぐる本線、そして上り線とをつなぐ専用ランプが建設されます。

 その場所は、横浜環状南線の戸塚ICのすぐ北側。国道1号には近接して2つのICが並ぶようになります。環3は横浜環状南線のアクセス性を高める道路とされており、国道1号西側ランプの整備も、「横浜環状南線の開通に合わせて」とされています。

 ただし、国道1号西側の用地取得に時間がかかっているとして、2023年度に環3の事業期間は「2026年度」から「2031年度」に延伸されました。横浜環状南線の開通時期も白紙状態となっていますが、それと同時の開通になるかは不透明です。

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