歩行者信号の「押しボタン」を押したのですが信号が「青」になりません。おかしいですよね? 何のためのボタンですか?

交差点の歩行者用信号のなかには「押しボタン式」のものがあります。しかしこのなかには、押した直後に信号が変わる場所、そして、押してもなかなか信号が変わらない場所があります。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

いつも「すぐ変わる」とは限らない

 歩行者用信号のなかには、押してしばらく待つと青信号へと変わる「押しボタン式」のものがあります。しかしこのなかには、押した直後に信号が変わる場所、そして、押してもなかなか信号が変わらない場所があります。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

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ボタンを押さないと信号が変わらない、押しボタン式信号機(画像:写真AC)。

 こうした差が生じる要因のひとつには、押しボタン信号が「系統制御」に組み込まれているかどうかです。

 系統制御は、特定のエリア内で複数の連続した信号機を連携させるというもの。たとえば国道をはじめとする主要道路は信号のタイミングを合わせ、一度青信号になればしばらく青信号が連続するように調整することで、混雑や渋滞を防ぎます。

 この系統制御エリアの途中に押しボタン信号がある場合、その信号だけ異なるタイミングで信号が変わると、せっかくの全体調整が意味をなさなくなってしまいます。それを防ぐため、押しボタン信号もその全体のタイミングに合わせて変わるように設定されていることがあります。

 なお、こうしたシステムの搭載がない単独の信号である場合、自治体によって差はあるものの、8秒程度で歩行者用信号機は青になるとされています。

 ただし、赤信号になってすぐボタンを押しても、またすぐ青になるというわけではありません。このケースで再び青になるまでの時間は、地域によって差はあるものの、おおむね40秒から100秒程度といわれます。

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