名阪国道の“巨大道の駅”変貌へ 「イオンモール」がリニューアルの優先交渉権者に選定

ほぼ全建物を建て替えか?

名阪国道の残念なオアシス「針テラス」変貌へ

 奈良市は2024年10月18日、国道25号「名阪国道」の道の駅「針T・R・S(針テラス)」の再整備事業における事業協力者について、イオンモール(千葉市)を優先交渉権者に選定したと発表しました。

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道の駅「針T・R・S」(奈良国道事務所ライブカメラより)。

 針テラスは名阪国道の針IC(奈良市の旧都祁村)に併設する道の駅で、施設総面積3万坪。西日本の道の駅で最大級だそうです。ただ、事業会社とのトラブルを経て、新たなテナントが入居せず、最低限の機能で運営する状態が続いており、施設の老朽化も進んでいるといいます。

 このため、奈良市は国土交通省とともに針テラスのリニューアルを目指すべく、応募事業者の提案書やプレゼンテーションなどを審査し、公募型プロポーザル方式により、10月11日に優先交渉権者をイオンモールに選定したといいます。

 リニューアルの対象エリアは温泉施設「はり温泉らんど」を除く全エリアとなる見込みです。

 南イタリア風のデザインを取り入れた既存の建物については、取り壊す案を市は高く評価する意向を示していました。このため審査項目にも、「針テラス情報館、南館、ベリーファームについて、再整備事業者として決定後、直ちに既存施設を除却して新施設を設置する想定となっているか」といった事項があります。

 また、「業務実施にあたっての、ガバナンス・コンプライアンス体制が構築されているか」という項目については、20点配点中19.25点と最も高く得点されています。

 市はイオンモールを選定した理由について、「豊富な開発実績があり、地域振興を志向した取組が実施されている。また、本事業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に沿った具体性のある提案がなされており、マネタイズ及びガバナンスについても確立しており事業スキーム含め、実現性の高いものと判断される」と評価しています。

 現在のスケジュールでは、2026年から2029年度に再整備を実施、2030年4月に新施設の供用開始が目指されています。

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