「小岩で集合…“京成”で行けるね♪」←大丈夫か!? 「確認があやふやだとヤバイ」駅たち
間違えやすい駅どうしの組み合わせは各地に存在しますが、なかには、間違えるとリカバーすら難しい駅も。多くの鉄道路線の選択肢がある首都圏でも、“間違ってはいけない”名前が似ている駅があります。
京成小岩駅(京成本線)-小岩駅(JR総武線)
私鉄の駅とJRの駅が近接しているとき、私鉄側が会社名を“冠”にして区別しているケースは、比較的多く見られます。京成線とJR線で見られる例が、京成上野駅と上野駅、京成千葉駅と千葉駅などです。しかしこの両路線について、いくつか例外があります。そのひとつが「京成小岩駅」と「小岩駅」です。
どちらも東京都江戸川区の駅ではあるものの、京成小岩駅は江戸川区の北の端、江戸川に近い北小岩に位置します。対して小岩駅は、地域を東西に横切る蔵前橋通りの南、南小岩にあります。両者の隔たりは1.2kmほど。歩いてリカバリするにはちょっと厳しい距離ですが、幸い頻発する京成バスが日中は10分で結んでいます。
なお京成佐倉駅と佐倉駅、京成酒々井駅と酒々井駅も同様の関係です。ご注意ください。
西武立川(西武拝島線)-立川(JR中央線ほか)
同じく私鉄側が会社名を冠した駅ながら、間違えるとちょっと痛手なのが「西武立川駅」と「立川駅」です。
多摩地区の西武線は西武多摩湖線、西武国分寺線、西武拝島線がJRの駅と接続しています。西武立川駅も、つい立川駅のそばにあると想像しがちですが、じつはその所在は立川駅の北西、直線距離で約5kmも離れているのです。歩くとなると、間に位置する昭和記念公園を通り抜けるか、公園の外周をぐるりと迂回するかになりますが、いずれにせよ1時間以上かかることは確実です。
間違えてしまったら、西武拝島線と多摩都市モノレールを使う玉川上水駅経由、もしくは西武拝島線とJR青梅線を使う拝島駅経由での移動が無難でしょう。接続がよければ、どちらも所要時間は20分程度です。
「私鉄駅-私鉄駅」もご注意
私鉄と私鉄の関係でも、間違えると大変な組み合わせの駅があります。
東武練馬駅(東武東上線)-練馬駅(西武池袋線)
池袋駅に発着し、埼玉県に至る東武東上線、西武池袋線は、いずれも名称に「練馬」を含む主要駅を持っています。それが「東武練馬駅」と「練馬駅」です。ところが地名としての練馬との関係を見ると、このふたつの駅には微妙な違いがあります。
西武池袋線の練馬駅の所在地は「練馬区練馬」で、駅のすぐ南には練馬区役所があります。東京メトロ有楽町線・副都心線に直通する西武有楽町線、豊島園駅に向かう西武豊島線が発着するほか、地下を走る都営大江戸線の駅もあり、名実ともに練馬区の中心街です。
一方の東武東上線は、東武練馬駅の前後で板橋区から練馬区の区境に食い込むように走っていますが、東武練馬駅そのものは板橋区内にあり、南口を出たところが「練馬区北町」になっています。これに対し「練馬区練馬」は、かつて「練馬南町」と呼ばれていました。
両者の距離は直線で約4km、駅前どうしを結ぶバスはなく、鉄道での移動は池袋駅をぐるりと回る形ならば30分以上かかります。
足柄駅(小田急小田原線)-足柄駅(JR御殿場線)
東京から見て箱根方面にあるという“間違えやすい共通点”を持つのが、このふたつの「足柄駅」です。
足柄という地名は、そもそも古代より現在の相模国西部(現在の神奈川県西部)を示す地名で、駿河国(伊豆をのぞく現在の静岡県東部)とを隔てる山を越える峠は足柄峠として、江戸時代も東海道の脇街道として使われてきた歴史があります。
JR御殿場線の足柄駅が所在するのはこの峠を静岡県側に下ったところ(静岡県小山町)、一方の小田急線足柄駅の所在は、そもそも相模国があった神奈川県小田原市西部という位置関係です。
両駅の距離は直線で17kmほど、クルマや徒歩なら27kmほどの大回りとなります。
電車を利用しての最短ルートは、小田急線とJR御殿場線が近接する新松田駅と松田駅の間を徒歩で移動しての乗り継ぎです。タイミングがよければ、約50分で移動できます。
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以上、スマホの乗り換えアプリで間違えやすい駅をご紹介しました。これらの駅以外にも、間違えやすい駅は多く存在します。待ち合わせ場所への移動などでスマホの乗り換えアプリを使うときは、「本当にその場所でいいのかどうか」、地図アプリで確認するなど心がけましょう。
10/02 17:12
乗りものニュース