独ラインメタル 短時間で「地雷原を一気に吹き飛ばす」次世代の装甲車両を公開
「レオパルト2」との互換性あり。
デモでは数分で長さ160m、幅9mの突破口を作る
ドイツの防衛企業であるラインメタルは2024年8月19日、次世代の地雷除去車両である「Keiler NG(ケイラーNG)」のデモンストレーションを行ったと発表しました。
8月14日にベルゲン軍事訓練場で行われたこのデモンストレーションには、国軍、調達当局のほか軍需産業界から約100名の国際招待客が参加したとのことです。
同車両は6月にフランスで行われた「ユーロサトリ2024」で一般公開はされていましたが、動いた状態での公開はこのデモンストレーションが初めてです。
ケイラーNGは、2人乗りの地雷除去車両でロケット推進の「プロファダー」という導爆線を射出し、起爆することで周辺の地雷を除去できる車両になっています。デモンストレーションではわずか数分で長さ160m、幅9mの突破口を地雷原に作ったとラインメタルは発表しています。
また、同車両はブルドーザーのブレードを装備することも可能で、地雷除去のほか、対戦車障害物の除去、塹壕の埋め立て、さらに陣地や前進位置の作成も行うことができ、自己防衛能力としては遠隔操作型の機関銃システムである「ナッター12.7」を搭載しています。
車体はドイツ陸軍で既に運用されているコディアック装甲工兵車と同様に、ドイツの主力戦車であるレオパルト2のものをベースとしています。そのため最高65km/hという速度と、高い登坂能力を持ちます。さらにレオパルト2の保有国では、操縦系統が同じため操縦者の育成が容易なほか、パーツの互換性もあるため、相互運用性の高い車両となっています。
08/21 06:12
乗りものニュース