コスパ最強? 爆弾を“ミサイル並み”にする秘密兵器、アメリカ空軍が試験成功 対艦攻撃の常識が変わる?
高性能なのに安い!
通常の爆弾が対艦兵器に早変わり
アメリカ空軍の研究開発部門である空軍研究所(AFRL)は2024年8月8日、現在開発を進めている新型対艦兵器「クイックシンク(QUICKSINK)」の実弾試験をアメリカのフロリダ州沖合に広がるメキシコ湾にて実施したと発表しました。
クイックシンクは、通常の空中投下型爆弾に既存の誘導キットを取り付け、さらに爆弾の先端部に新型の目標捜索用シーカーを組み込んだ誘導兵器です。空中の戦闘機や爆撃機から投下されると、シーカーが目標の艦艇を捜索、発見し、船体のすぐ近くに着弾。すると、船体の真下で爆発を起こし、潜水艦から発射される魚雷による攻撃と同様に船体をへし折ることで、これを撃沈させるという仕組みです。
空軍研究所によると、クイックシンクに用いられているシーカーは様々な兵器に組み込むことが可能なため、さまざまなタイプの爆弾を転用することが可能としています。これにより、従来は対艦ミサイルなどの高価な兵器を用いてきた対艦攻撃を、比較的安価に実施することが可能となります。
また、潜水艦による魚雷攻撃では、発射時に生じる雑音により潜水艦の位置が敵に探知されてしまうという問題がありますが、空軍研究所によるとクイックシンクははるか上空からより広大な範囲をカバーできるため、潜水艦よりも安全かつ効率的に攻撃を実施できるとしています。
ちなみに、クイックシンクの実弾試験は数年前から実施されており、2024年6月にはアメリカ空軍のステルス爆撃機B-2「スピリット」から投下し、見事目標を撃沈しています。
08/20 15:12
乗りものニュース