新東名の“スゴイ舗装”に親子でビックリ!「どうして普通の道路で使わないの?」「あの筒みたいなのは…」 完成間際の施設を公開

建設中の新東名高速の現場が親子向けに一般公開。“ほとんどできている”状態の高架橋などの現場に立った子どもや親の、案外マニアックな質問に、関係者も懇切丁寧に答えました。

ほぼできてる新東名を親子で見学!

 NEXCO中日本は2024年8月7日、夏休みの親子向けイベント「ハイウェイみて!みて!ツアーズ」の一環として、建設中の新東名高速を一般公開しました。

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建設中の新東名高速 中島高架橋(乗りものニュース編集部撮影)。

 この日公開されたのは、建設中の新秦野IC-新御殿場IC間のうち、神奈川・静岡県境にまたがる谷ヶ山トンネル、その静岡側に続く中島高架橋です。ちなみに谷ヶ山トンネルの神奈川側坑口は、2022年公開の映画「シン・ウルトラマン」で、“怪獣が出現した場所”としてロケ地にもなっています。

 その谷ヶ山トンネルは、舗装もほぼ終わっているということで、高速道路に使われているアスファルトについての解説がありました。

 高速道路の舗装に使われるのは、「高機能舗装I型」という砂利の粒が大きめで吸水性の高いアスファルトだそうです。この舗装のサンプルと、通常の舗装のサンプルを並べ、水をそそいでみると、高機能舗装I型はすぐに水が浸透して、水たまりができないことに見学者からは驚きの声が上がりました。

「どうして普通の道路でもこっちを使わないの?」と、子どもからの質問に「それは値段が違うからだよ…」とスタッフは苦笑しながら説明しました。

 続く中島高架橋も舗装が終わった状態です。地上から約60mに達するという、高架橋で最も高い位置まで行くことができました。この高さに、大人が下を見るのをちゅうちょしているなか、子どもは積極的に下をのぞいている光景が多く見られました。

 もちろん、大人の参加者のほうが興味を示すケースもあり、スタッフからの解説を熱心に聞くお父さんや、「あの筒みたいなのはなんですか?」と、法面に設置された地すべり対策のロックボルトを見て質問するお母さんの姿もありました。NEXCO中日本の担当者も、こうしたツアーでロックボルトに関する質問は受けたことがないとのことで、驚いていました。

 イベントには全国から計30人の小学生とその保護者が参加しました。NEXCO中日本の担当者は「道路や土木の面白さを、もっと多くの子どもたちに知ってもらいたい」と思いを語ります。

 クルマや列車など“乗りもの”に比べ、それらを走らせるインフラに関しては、子どもへのアピールが不足しているとの課題意識から、この夏休みの見学ツアーを15年ほど開催しているとか。「将来の雇用促進のため」という側面もあるそうです。

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