新たな「日の丸航空機」が誕生? 成層圏を飛ぶ“異形機”を飛行艇メーカーが開発へ その任務とは

飛行艇で有名なあのメーカー。

新明和工業が高高度無人機を開発へ

 宇宙インフラ事業を展開するSpace Compass、新明和工業、三菱総合研究所の3社は2024年7月30日、HAPS(高高度無人機)によるリモートセンシングを活用し、海洋状況の網羅的な情報収集を行うサービスの開発・実証を推進すると発表しました。

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新明和工業が開発・製造するUS-2救難飛行艇(画像:海上自衛隊)。

 このプロジェクトは、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「高高度無人機による海洋状況把握技術の開発・実証」に、3社共同で提案し、採択されたものです。
 
 HAPSは、地上約10~50km上空の成層圏に長時間滞空できる無人機のこと。通信機器を搭載した通信用途のほか、今回のようにリモートセンシング機器を搭載した観測用途での利用が想定されています。

 センシング機器をHAPSに搭載することにより、高解像度で長時間の連続撮像を実現できるといいます。海洋状況を長時間にわたって連続で把握可能なため、密漁防止や船舶運航状況の把握、災害対策への活用など、さまざまなユースケースが期待されるとしています。

 HAPSの設計・製造は、海上自衛隊のUS-2飛行艇を製造する新明和工業が担当する予定。公開されたイメージ図を見ると、1つの機体に2つの胴体がついた双胴機となるようです。同社は既に、無人飛行艇の開発を発表していますが、高高度を飛行する無人機も製造することになります。
 
 プロジェクトの実施期間は2024年度から2028年度まで。2028年度に成層圏環境での実証を目指すとしています。

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