渋谷駅「分断されたエリア」がここまで変わる! 「東急グループの最重要拠点」で新ランドマークが本格稼働へ

渋谷駅南側の桜丘エリアに完成した再開発ビル「渋谷サクラステージ」がいよいよ本格稼働となります。交通基盤も整備され、鉄道や国道で分断されていた街の回遊性が向上する見込みです

再開発ビル「渋谷サクラステージ」が本格稼働へ

 東急不動産は2024年7月18日、渋谷駅南側の桜丘エリアに完成した再開発ビル「渋谷サクラステージ」を報道関係者に公開しました。

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東急の車両(画像:写真AC)。

 渋谷駅周辺では、「100年に一度」と言われる大規模再開発が進んでいます。2012年4月に開業した「渋谷ヒカリエ」を皮切りに、「渋谷ストリーム」「渋谷フクラス」「渋谷スクランブルスクエア(東棟)」といった超高層ビルが続々と竣工しています。
 
 今回、本格稼働を迎える「渋谷サクラステージ」の場所はもともと、古い中低層ビルなどが密集する昔ながらの地帯でしたが、2019年5月から再開発ビルの建設工事が始まり、大きく姿を変えました。東急グループが重要拠点と位置付ける渋谷エリアに、新たなランドマークが誕生することになります。
 
 事業では、約2.6ヘクタールの広大な敷地を、A街区(SHIBUYAサイド)とB街区(SAKURAサイド)に分けて開発。A街区には高さ約179mの「SHIBUYAタワー」と約90mの「セントラルビル」、B街区には約127mの「SAKURAタワー」が2023年11月に竣工しました。再開発ビル内にはオフィスや商業施設、住宅、起業支援施設、国際医療施設など多岐にわたる機能が入ります。 

 それ以降、すでにオフィスの入居も始まっていますが、7月25日から商業施設の37店舗がオープンし、“本格開業”を迎えます。渋谷エリアで最大級となる書店「TUTAYA BOOKSTORE」や新たなフードコート「FOOD MET」などが誕生するほか、これにあわせ、周辺の交通路も大きく変化するためです。

 JR渋谷駅にあった新南改札が、「渋谷サクラステージ」と「渋谷ストリーム」の間に位置する新駅舎に移転となり、7月21日から供用開始予定。山手線と埼京線・湘南新宿ラインの2つのホームへ直接アクセスすることが可能となります。

 さらに、国道246号を南北に縦断する「西口地下歩道」も開通。渋谷駅から渋谷サクラステージには地下、地上、高架と複数のアプローチが形成されることになります。これら再開発事業と合わせて実施された交通基盤の整備により、鉄道や国道で分断されていた街の回遊性が向上する見込みです。

 7月18日に開かれた記者発表会に登壇した東急不動産の星野浩明社長は「渋谷サクラステージは、渋谷駅周辺の大規模再開発の『ラストピース』となる」と説明。黒川泰宏執行役員本部長は「働く・遊ぶ・暮らすといったシーンを通じ、人々の新たなライフスタイルを渋谷サクラステージから生み出していきたい」と力を込めました。

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