壮大な鉄道新線「臨海地下鉄」実現なるか? いよいよ検討加速へ 沿線では巨大開発計画も

まさかの東京臨海高速鉄道が参画しました。

鉄道・運輸機構が新線の検討を深度化へ

 東京都が検討している「都心部・臨海地域地下鉄」の実現に向けた検討が深度化しそうです。鉄道・運輸機構は2024年6月、新線の地質調査や線形計画、シールドトンネル・駅の概略設計などを委託する事業者を決める公募型プロポーザル(企画提案)を公告しました。

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「都心部・臨海地域地下鉄」の事業計画の検討に参画する東京臨海高速鉄道の車両(画像:写真AC)。

 東京都は2022年11月、「都心部・臨海地域地下鉄」の事業計画案を発表。さらに2024年2月、「りんかい線」を運営する第3セクターの東京臨海高速鉄道が、事業計画の検討に参画することで合意するなど、実現に向けた動きが相次いでいます。
 
 臨海地下鉄は東京駅が起点で、勝どき、晴海を経由して有明方面へ向かいます。新駅は東京のほか、新銀座、新築地、勝どき、晴海、豊洲市場、有明・東京ビッグサイト付近に設けられる見込みです。
 
 新築地駅は築地市場の跡地付近に設置が想定されており、周辺では約5万人を収容するスタジアムを中心とした大型複合開発が行われる予定。終点となる「有明・東京ビッグサイト」駅は、りんかい線の国際展示場駅の近くに設けられる想定です。
 
 事業計画案では臨海地下鉄について、2040年代の開業を目指して単独で整備。その後、将来的につくばエクスプレスを東京駅まで延伸し、接続を検討していくとしています。
 
 鉄道・運輸機構は今回、建設コンサルタント会社を対象に、新線の地質調査や線形計画、シールドトンネル・駅の概略設計に関する技術提案書の提出を招請しました。また、整備効果の基礎調査にも着手するとしています。
 
 今後は公募型プロポーザルによる事業者の決定後、検討が深度化していく見込みです。
 

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