観光客もゲンナリ「小田原の渋滞」が変わる? 新幹線駅直結 高速道路下から“まるでワープ”な新トンネル 開通近づく
現在地を見失いそうな線形のトンネル!?
まるで渋滞の関所「小田原市街」
神奈川県小田原市で、小田原駅に直結するトンネルを含めた新道路の建設が佳境を迎えつつあります。神奈川県のなかでも、渋滞が慢性化している小田原市街の交通の流れを変える可能性があります。
新しい道路は「城山多古線」、ならびに「小田原山北線」のバイパスで、合わせて1.0km。小田原駅西口付近から北へ真っすぐ延びる小田原山北線を、伊豆箱根鉄道大雄山線の沿線へとつなげる区間です。
新路線は小田原厚木道路の高架下からトンネルに入り、小田原山北線の現道をくぐると大きく北西へカーブ。現道が大雄山線と交わる穴部駅南側の踏切に出るまでが新設区間です。そこから小田原山北線は、南足柄市の大雄山駅前までまっすぐ続き、さらにJR御殿場線の山北駅(山北町)付近へと通じています。
このバイパス整備により、南足柄市方面から大雄山線の踏切を通らず小田原駅まで直結できるだけでなく、小田原市街地の慢性的な渋滞緩和につがなる可能性もあります。
小田原市街地の渋滞は、北部に位置する大雄山線や御殿場線沿線からのクルマが、海沿いの国道1号方面へと集中することが一因です。両者の流れが合流する国道255号の飯泉入口交差点付近から、市街地を経て国道1号に至るまでが慢性的に混雑しています。
そのうちの大雄山方面の流れを、従来とは全く別の小田原駅西口方面へと変えられるのが今回のバイパスです。小田原駅西口から南は、JR線を高架橋で跨ぎ、小田原城の西側を通って国道1号方面へ向かうこともできます。
今回の整備区間は2013年より用地買収などに着手していたものの、沿線に埋蔵文化財包蔵地が分布し、着工までに時間を要していたそうです。しかし工事が進み、2025年度末の開通が予定されています。
07/07 08:12
乗りものニュース