M1A1「エイブラムス」後方に下がらずウクライナ前線で健在 「ゴテゴテアーマー」姿が公開される

お馴染み「鳥かご装甲」を搭載。

エンジントラブルがかなりの大敵!?

 ウクライナ政府が運営する「ユナイテッド24」の公式YouTubeチャンネルは2024年6月22日、前線部隊で任務を行うM1A1「エイブラムス」主力戦車と乗組員の映像を公開しました。

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訓練用のM1A1「エイブラムス」(画像:アメリカ陸軍)。

 投稿された動画により、全てがウクライナ語に翻訳された車内の操作パネルとなった、M1A1車内の様子が明らかになったほか「コープケージ(鳥かご)」と呼ばれる、対自爆ドローン用の金網を砲塔に付けた車両が公開されました。

 同戦車は、2023年9月にアメリカからウクライナに31両が供与された後、実戦投入直後から損害が相次ぎ、ロシア側に鹵獲される車両も出るなども出たため、一時は後方に下げているのではという噂もありました。

 しかし、初期こそ損害を負ったものの、M1A1は引き続き東部の前線に配備されているようです。「コープケージ」のほか追加装甲の一種であるアメリカ製や旧ソ連製の「爆発反応装甲(ERA)」が装備されたことで、以前よりは自爆ドローン対策も整っているようで「少しよくなり、戦車は期待通り動いている」とM1A1の戦車兵は明かしました。

 ただエンジンに関しては、ほかの供与戦車とは違うガスタービンエンジンのため、悩みどころなようです。粉じん除去などで頻繁に整備・修理が必要なうえ、部品の確保には苦慮しているようで「スペアパーツも海外から送られてくるから不便」と整備員も話していました。また、ロシアに勝利を得るためには同戦車では決定的にはならず、戦車兵はインタビュアーの質問に「長距離ミサイルと戦闘機がもっと必要だ」と自身の頭上を守る兵器が欲しいと答える場面もありました。

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