京成線が「新車」導入で大変化!? 「つないだり切り離したり」柔軟な車両に どう運用するのか聞いた

京成電鉄が新形式車両「3200形」の導入に向けた準備を進めます。どのような車両になるのか、同社に聞きました。

5年ぶりの新形式車両「3200形」を導入へ

 京成電鉄は2024年5月20日(月)、新形式車両「3200形」を導入すると発表しました。まずは6両を導入し、2025年冬から営業運転を開始する予定です。

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3200形はこれまでの京成の車両と異なり、正面貫通扉が中央に配置される(画像:写真AC)。

 3200形は、「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」がコンセプト。2両単位で柔軟に編成車両数を変更可能にすることで、輸送需要に見合った効率的な走行エネルギーを実現できる車両になります。
 
 外観は京成線の車両の伝統的なカラーリングである赤と青を踏襲。連結運転時に常時通り抜けが可能な構造とするため、正面貫通扉が中央に配置されます。これまでの車両は、運転台の後ろに2人がけの座席がありましたが、3200形では無くなる模様です。
 
 京成電鉄によると、3200形は従来の車両と異なり、1編成あたり4両、6両、8両に変更できる車両になるそう。そうした車両を導入する理由については「新型コロナウイルスのような一時的な需要の減少や将来的な旅客需要の変動に、よりフレキシブルに対応するため」(同)と話します。

どうやって車両編成数を自在に変える?

 最初の3200形は6両で落成しますが、2両編成と4両編成に分割することができるといいます。今後は2両編成と4両編成を組み合わせて6両編成や8両編成を組成し、柔軟な運行を想定しているそうです。京成では8両固定編成の3100形の導入が続いてきましたが、今後は大きく変化することになります。
 
 なお、当初から都営浅草線や京急線方面への乗り入れも見込んだ設計となっており、最初の6両に関しては日本車輌製造で製造するとしています。
 
 車内は17インチLCD車内案内表示器を各ドア上に2画面設置。プラズマクラスターイオン発生装置や防犯カメラなども搭載する予定です。車内は3100形と似ていますが、座席モケットの色などが異なります。最新の半導体を使用したSIC-VVVF制御装置を搭載することで、3500形車両よりも電力消費量が約69%削減される見込みです。

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