成田空港の隠れ有能アイテム「顔パス搭乗」が進化? スマホ事前登録→ゲートまでスイスイ「所要時間が半減」の実験結果

一度使ったらハマります。

空港スタッフの業務量軽減にも

 JAL(日本航空)、ANA(全日空)、成田空港を運営するNAA(成田国際空港)などが、同空港で使用できる顔認証を用いた搭乗手続き「Face Express」を、旅客のスマートフォンで行う実証実験を成田空港で実施しました。今後、これが実用化されれば、自らのスマートフォンを用いて現在よりスムーズな搭乗手続き(手荷物預け、保安検査場入場、搭乗ゲート通過)を行うことができます。

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「Face Express」を用いた搭乗手続きのデモ(乗りものニュース編集部撮影)。

「Face Express」は2021年に導入されたシステムで、チェックインなど空港での最初の手続きの際にパスポート・搭乗券・顔写真情報を登録すると、以後、従来必要であった搭乗券やパスポートを提示することなくその後の搭乗手続きに進めるというもの。成田・羽田空港では保安検査場の専用レーンなども用意され、未登録の旅客よりスムーズに搭乗ゲートまでいくことができるケースがほとんどです。

 モバイルアプリはJAL・ANAのモバイルアプリと連携することで、オンラインチェックインからFace Express の個人情報登録までをワンストップで実現します。また、これまで空港内の端末操作が必要であった個人情報の登録を任意のタイミング・場所で可能にすることで、空港でのスムーズな手続きを実現したほか、チェックインなどの所要時間の短縮や空港スタッフの業務負担軽減に貢献します。実証実験用アプリでは、登録した個人情報はモバイルアプリで本人が管理し、何度でも繰り返し利用することができるため、次回以降の搭乗の際にも手続きが簡略化されるとのことです。

 今回の実証実験では、従来の「Face Express」を使用しない場合の手続きと比較し、自動チェックイン機操作(手荷物タグの発行)では従来の所要時間が半減、手荷物預けでは搭乗券とパスポートを取り出し、かざす手順が不要となり、従来の約2/3の所要時間へと大幅な短縮を確認したとのことです。3社らは「今回の実証実験の結果を踏まえて本モバイルアプリの実用化に向けた改善や検討を進める」としています。

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