東海環状道の“左下”2024年度延伸は盤石? その先に待つ“最難関区間”とは

大安までの開通でもだいぶ変わりました!

東海環状道の“左下” 順調な工事

 NEXCO中日本名古屋支社は2024年4月、東海環状道 大安IC(三重県いなべ市)におけるランプ橋工事の様子の動画を公開しました。

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東海環状道 大安ICから北への延伸部の様子(NEXCO中日本名古屋支社の動画より)。

 大安ICは2019年、新名神高速(新四日市JCT―亀山西JCT)が開通したのと同時に、東海環状道も東員IC―大安IC間が延伸し、三重県内における東海環状道の暫定的な終点となりました。員弁川沿いの国道365号に接続したほか、滋賀県に通じる国道421号にも近く、名神と新名神の中間に位置する滋賀ー名古屋圏の物流ルートを構築することとなりました。

 2024年度には大安ICからさらに北へ、北勢IC(仮称)までの6.6kmが開通する予定です。動画では、大安ICと延伸区間をつなぐ新ランプや、その先で連続する本線の橋梁の姿などが収められています。

 この3月には、岐阜県側の未開通区間である山県IC―大野神戸IC間18.5kmのうち、糸貫IC―大野神戸IC間については2024年度の開通が半年程度遅れる見込みであることが発表されましたが、この大安IC―北勢IC間は順調な進捗が伝えられています。北勢ICはいなべ市役所の近く、鉄道の駅でいえば三岐鉄道の阿下喜駅付近に設けられます。

 ただ、その先が“最難関区間”です。三重・岐阜県境をまたぐ北勢IC―養老IC間18.0kmでは、県境の山間部を貫く養老トンネル(4730m)で岐阜県側、三重県側で掘削している避難坑の双方から相次いで相当量の湧水が発生。2026年度の開通予定は変更されていませんが、今後、トンネル施工技術検討会を設置し、対策の検討が必要とされています。

 現在のスケジュールでは、2025年までに山県IC~大野神戸IC間が順次開通し、全線の“左上”にあたる東海環状道ー名神の区間が全通。さらに2026年度、北勢IC―養老IC間の完成をもって、153kmの全線が開通する見込みとなっています。

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